来年子どもが「私立高校」に進学予定です。現在の貯蓄は「500万円」なのですが、3年分の学費を賄えるでしょうか?

配信日: 2025.09.05 更新日: 2025.09.26
この記事は約 3 分で読めます。
来年子どもが「私立高校」に進学予定です。現在の貯蓄は「500万円」なのですが、3年分の学費を賄えるでしょうか?
来年お子さんが私立高校に進学予定というご家庭にとって、気になるのは「学費がどれくらいかかるのか」「今ある貯金で足りるのか」という点ではないでしょうか。特に、現在の貯蓄が500万円ある場合、それでどこまで賄えるのかを事前に把握しておくことが大切です。
 
本記事では、私立高校の学費や関連費用の目安、貯蓄500万円で足りるかどうかの目安、公的支援制度の活用方法などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

私立高校の学費は3年間でいくらかかる?

文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、私立高校(全日制)に通う生徒1人あたりにかかる学習費の総額は、年間平均で103万283円です。つまり、3年間通うと合計約300万円かかる計算になります。
 
ただし、学費は学校や地域によって異なります。都市部の進学校や特別なカリキュラムがある学校では、年間130~150万円程度が別途かかることもあるため、進学予定の高校の学費を事前に確認しておくことが重要です。
 

500万円の貯金があれば、基本的には十分対応可能だが……

上記の通り、私立高校の学習費総額は3年間で平均約300万円です。現在の貯蓄が500万円ある場合、基本的な教育費は十分に賄える金額といえます。
 
ただし、家計は教育費だけで成り立っているわけではありません。500万円の貯蓄をすべて高校費用に使い切ってしまうと、急な出費や将来の大学進学などに備える余裕がなくなるおそれもあります。
 
そこで重要なのは、「全部使い切る」のではなく、「ある程度は手元に残す」意識をもつことです。例えば300万円前後を教育費に充て、残りは生活防衛資金や次のステップに向けた準備資金として確保するのが安心です。
 

高校無償化制度や奨学金で負担を軽減できる

現在、私立高校の授業料にも適用される「高校授業料無償化制度(就学支援金)」があります。これは国が提供する制度で、世帯年収が590万円未満の場合、最大で年39万6000円の授業料が支給されます。また、年収910万円未満でも最大で年11万8800円が支給されるなど、所得制限が緩和されています。
 
さらに、東京都など一部の自治体では、国の就学支援金に加えて自治体独自の補助があり、授業料が全額カバーされることもあります。
 
この制度を活用すれば、学費の負担が大きく減らせます。さらに、「地方自治体の給付型奨学金」「学校独自の奨学金や支援制度」「民間団体による教育支援金」など、さまざまな支援制度を利用できます。
 
収入状況や居住地域、学校ごとに使える制度が異なるため、進学前にお住まいの自治体や学校に相談することをおすすめします。
 

もし足りなくなったら? 教育ローンや家計見直しも視野に

万が一、貯金だけでは対応が難しくなった場合は、無理に生活を切り詰める前に、教育ローンを検討するのも一つの手です。
 
代表的なものに、日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)があります。比較的低金利で、返済期間も長いため、家計にやさしい設計です。民間銀行でも教育ローンを取り扱っていますので、金利や条件を比較しながら選びましょう。
 
また、毎月の支出を見直すことも有効です。通信費やサブスクリプション、保険など、固定費を少し削減するだけでも、3年間で数十万円の節約になる可能性があります。
 

私立高校への進学は500万円でも十分だが、余裕をもった計画をしよう

私立高校の3年間の総費用は、学費と関連費用をあわせておおよそ350万円程度が目安です。貯蓄が500万円あるご家庭であれば十分に対応可能といえますが、進学先の学校や通塾状況、寄付金等によりそれ以上かかる場合もあるため、余裕をもった計画が望ましいです。
 
さらに、就学支援金制度や奨学金を活用すれば、貯金を温存しつつ進学を実現できます。万が一のときは教育ローンや家計の見直しといった対策もありますので、不安を感じる必要はありません。
 
まずは学校や自治体から提供されている制度の内容を調べ、お子さんの進学に向けて、安心して準備を進めていきましょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査
文部科学省 高等学校等就学支援金・高校生等臨時支援金リーフレット 大切なお知らせ 高校生の学びを支えます。
公益財団法人 東京都私学財団 私立高等学校等授業料軽減助成金事業(都の助成制度)
日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問