車の買い替えを検討しています。世帯年収「500万円」で、「860万円のアルファード」は購入できる?
本記事では、年収に対するローンの返済負担や維持費の目安、実際の購入例をもとに、「買えるのか?」「無理がないか?」を解説していきます。
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目次
860万円の車、年収500万円でも購入可能って本当?
車を購入する際の予算は、一般的に「年収の半分以下」に抑えるのが安心とされています。この予算には、車両本体の価格だけでなく、登録手数料や税金、保険料など、購入時に必要となる諸費用(通常、車両価格の1〜2割程度)も含めて考える必要があります。
しかし、実際にはこの基準を超えて購入している人も少なくありません。特にアルファードのような高価格モデルでも、年収500万円台で購入した実例は存在します。
例えば、自宅を所有していて家賃の支払いがなく、共働きで安定した収入がある家庭では、高額ローンを組んでアルファードを購入しているケースもあります。
また、親の援助や頭金を多めに準備して、残価設定ローン(残クレ)を活用することで、月々の支払いを抑えて購入している人もいます。
ただし、こうした購入には「計画性」が不可欠です。特に年収に対して車の価格が大きくなるほど、ローンの審査や生活への影響が大きくなるため、慎重な判断が求められます。
現実的な返済目安は? ローン審査や返済比率のポイント
年収500万円の家庭の場合、月々の手取りはおよそ30〜35万円と想定されます。自動車ローンの返済額は、一般的に「月収の15〜25%以内」に抑えるのが無理のない目安とされています。つまり、月に約4万5000〜8万5000円が理想的な返済額の範囲ということになります。
しかし、アルファードの上位グレードである「Executive Lounge」をフルローンで購入すると、ローン返済額は月10万円を超えるケースもあります。例えば、860万円を金利2.5%・10年ローンで組んだ場合、毎月の支払いは約8万円後半〜9万円前後になると見込まれます。
また、金融機関による審査では、返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)がチェックされます。他に住宅ローンやカードローンがあると、希望通りの金額を借りられない可能性もあるため注意が必要です。
維持費や総負担も重要! 高額車のコストを見積もろう
車の購入では、ローンの支払いだけでなく「維持費」も大きなポイントです。アルファードのような高級車は、燃費・自動車税・車検・保険・タイヤ交換などのコストも高くつきます。
例えば、アルファードの自動車税は排気量2.5リットルモデルで年間4万3500円かかります。
任意保険は年間10~15万円程度かかることが多く、燃費もハイブリッド以外のモデルでは1リットルあたり8〜9キロメートル程度、ハイブリッドで12~15キロメートル程度です。ガソリン代・車検・消耗品交換まで含めると、年間20~30万円(場合によってはそれ以上)となるケースもあります。
さらに、アルファードはリセールバリュー(再販価格)が高い反面、維持には手間も費用もかかるため、修理や交換コストも含めて総額を見積もる必要があります。
500万円年収でも工夫次第でアルファードの購入は可能だが計画的に
年収500万円でも、工夫次第で860万円のアルファードを購入することは可能です。実際に、残価設定ローンや長期ローン、ボーナス併用、共働きなどによって月々の支払いを抑えて購入している人もいますが、住宅ローンや他の生活費との兼ね合いに加えて維持費の負担も大きいため、家計管理の難易度は高くなります。
安心して乗り続けるためには、無理のない返済計画と将来的な支出も見据えた資金管理が不可欠です。購入を検討する際は、家族構成や生活費、貯蓄目標なども十分に考慮し、冷静に判断することが大切です。
出典
トヨタ自動車株式会社 トヨタのくるま アルファード
東京都主税局 自動車税種別割
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
