小学生の息子が“スマホゲーム”に「月3000円」課金。このまま許していて大丈夫? 他の家庭はどうしている?
そう聞くと、「このまま許していいのかな?」「他の家庭ではどうしているんだろう」と不安に思う保護者も多いのではないでしょうか。
今回は、小学生の課金事情や、各家庭で実践されている課金ルール、そしてトラブル回避のために知っておきたい知識までを、わかりやすく解説します。
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目次
「月3000円」の課金は多い? 10代の課金額の“平均”をチェック
まず気になるのは、「月3000円」という金額が高いのかどうかということ。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が実施した「10代の金銭感覚に関する意識調査 2024」によると、ゲームへの月間課金額の平均は2649円という結果が出ています。
これは主に15歳~19歳を対象としたデータですが、年齢が上がるほど自分でお金を管理できるようになるため、小学生がこの額を使っていると考えると、やや高めかもしれません。
多くの家庭はどうしている? 課金ルールの作り方
多くの家庭は、スマホ課金にどう対応しているのでしょうか。主に以下のような方針に分かれます。
●おこづかいの範囲で自由に使わせる
●毎月の上限金額を決める
●保護者の承認なしでは課金できないようにする
●一切の課金を禁止する
たとえば、「毎月のおこづかい内なら使ってもよい」とする家庭では、子どもが金銭感覚を学ぶ機会になるという意図があります。一方で、まったく課金を許可しない家庭も少なくありません。これは、依存や浪費につながるリスクを避けたいという考えからです。
どちらが正しいとは言えませんが、大切なのは「親子で話し合って納得できるルールを作る」ことです。曖昧なままにしておくと、「知らないうちに勝手に課金していた」というトラブルのもとになってしまいます。
放っておくと危険? 課金トラブルと対策
実際に、小学生による高額課金トラブルは後を絶ちません。独立行政法人国民生活センター「未成年者の消費者トラブルについての現況調査」によると、2023年度の小学生の平均既支払額は約10万円とされています。
万が一、子どもが保護者の同意なしに課金してしまった場合は、「未成年者取消権」により契約を取り消すことができる場合もあります。ただし、保護者のスマホや決済情報を使っていた場合は、認められないケースもあるため注意が必要です。
こうしたトラブルを未然に防ぐには、次のような対策が効果的です。
●ペアレンタルコントロールを設定する(iPhone・Android)
●決済手段にパスワード制限をかける
●クレジットカード情報を登録しない
●ルールを紙に書いて見える場所に貼る
親がきちんと設定し、子どもと一緒に確認することで、安心してゲームを楽しむ環境が作れます。
まとめ:課金とどう向き合うかは「家庭のルール」がカギ
月3000円の課金は、10代の平均と比べて決して極端ではない金額です。ですが、小学生の場合は、親のサポートやルールなしで放っておくのはやや不安が残ります。
多くの家庭での工夫を参考にしながら、「わが家のルール」を明確にすることが大切です。ゲームや課金を完全に否定するのではなく、話し合いを通じて、お金との向き合い方や判断力を育てていけると理想的です。
ゲームも課金も、正しく使えば「子どもの学び」につながります。だからこそ、家庭ごとに合ったバランスの取り方を探していくことが重要です。
出典
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 10代の金銭感覚に関する意識調査 2024
独立行政法人国民生活センター 「未成年者の消費者トラブルについての現況調査」調査報告<結果・概要>
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
