普段使っている口座を「給与振込口座」に指定すれば手数料がお得になる? ほかに満たすべき利用条件はあるの?
ただし、金融機関によって条件は異なり、給与振込だけでは不十分なこともあります。そこで本記事では、給与振込口座に指定するメリットと、あわせて満たすべき条件について解説します。
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給与振込口座に指定すると何がお得になる?
給与振込口座に指定する最大のメリットは、ATM手数料無料回数の増加や他行振込手数料の割引・無料、さらにはポイントや現金プレゼントといった特典が受けられることです。
例えば、給与振込があることで手数料の優遇を受けられ、毎月1回以上他行あての振り込みをする人や現金を引き出す回数が多い人は、年間で数千~数万円の節約につながります。
銀行がこうした優遇を提供する背景には、安定した入金が見込める顧客を囲い込み、利用頻度を高める狙いがあります。給与振込口座は利用頻度が高まりやすいため、銀行は一般の普通預金口座よりも手厚い優遇を設定しているのです。
金融機関によって違う「手数料優遇」の内容
金融機関によって異なる手数料優遇の内容は、多くの方にとって意外と見落としがちなポイントです。本章では、都市銀行・地方銀行、ネット銀行、流通系銀行それぞれの主な優遇内容を比較し、どのように活用すれば賢く節約できるかを解説します。
■都市銀行や地方銀行
給与振込に設定すると、ATM利用や他行への振り込みの際に手数料の無料回数が付与されますが、多くの場合で預金残高やカード利用などの条件と組み合わせる必要があります。全国に広がる店舗網の利便性が魅力で、安定感を重視する人に向いています。
■ネット銀行
給与振込だけで手数料無料回数が増えることが多く、特に振り込みやネット取引が多い人に向いています。また、スマホアプリでの管理も便利で、キャッシュレス派の生活と相性がよい点も特徴です。
■流通系銀行(ショッピングモールやカード会社系列など)
給与振込をすると、手数料優遇に加えてポイント還元率のアップや系列店舗での特典が受けられる場合があります。普段から系列店舗を利用している人にとっては、実質的な生活コストの節約につながるのが魅力です。
このように、同じ給与振込口座の優遇でも金融機関によって内容や特徴が異なるため、自分の生活スタイル合わせて銀行を選ぶことが大切です。
給与振込だけでは足りない? ほかに必要な利用条件
注意しておきたいのは、給与振込だけで十分な優遇が得られるとは限らないということです。
実際には、預金残高やクレジットカード・デビットカードの利用実績、投資信託などの金融商品契約、公共料金の自動引き落とし設定などを組み合わせることで、ATM手数料や振込手数料の無料回数がさらに増えたり、優遇ランクが上がったりするケースが多くなっています。
例えば、給与振込に加えてカード利用を毎月行うことでATM無料回数が倍増することや、預金残高が一定額以上あるだけで手数料優遇が拡大されることがあります。
つまり、給与振込は優遇のスタートラインであり、そこにどの条件を積み重ねるかで実際の優遇幅が変わってきます。カード支払いが多いのか、預金を多めに置いているのかなど、自分の生活スタイルに即した条件を組み合わせることで、より効果的な手数料優遇を受けられるということです。
給与振込指定はお得だが、自分の使い方に合うかが大切
給与振込口座に指定すると、ATM利用手数料や振込手数料の無料回数が増え、お得になるのは確かです。特にネット銀行では、給与振込の設定だけで手厚い優遇を受けられる場合が多く、条件もシンプルなため十分メリットを感じられるでしょう。
一方、都市銀行や地方銀行では、給与振込に加えて預金残高やカード利用など複数の条件を満たす必要がある場合が多いので、自分の利用状況と合っているかを事前に確認することが大切です。
給与振込口座を見直すだけで、年間で数千~数万円の節約につながることもあります。現在利用中の口座の優遇内容をチェックし、よりお得な条件の口座へ切り替えを検討してみることをおすすめします。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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