パソコンを「有償譲渡会」で購入しようと考えています。3年保証+メモリ8GB+Celeron搭載のモデルが「3万円」だとお得でしょうか?
有償譲渡会で提供されるパソコンのなかに、「3年保証付き・メモリ8GB・Celeron搭載」で3万円というモデルがあった場合、本当に“お得”なのか気になる方も多いでしょう。そこで本記事では、有償譲渡会の仕組みや、この価格とスペックの妥当性、競合CPUとの比較などを解説します。
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目次
「有償譲渡会」とは? 中古販売との違いとは?
有償譲渡会とは、主に企業や官公庁などで使用されていたリース満了後のパソコンを、専門業者などが整備し、主に一般向けに販売する取り組みです。通常の中古パソコン販売とは異なり、営利目的ではなく価格が抑えられているケースが多いのが特徴です。
多くの譲渡会では、パソコンの内部清掃や初期化、OSの正規ライセンス認証などを整えたうえで美品だけを選び販売されます。また、多くのパソコンは新品のSSDが搭載されていますが、状態のよい商品がそろっているのも魅力です。ただし、バッテリーは新品でない場合が多く、保証の対象外となることもあります。
譲渡会の大きな特徴に、「長期保証」があります。多くの場合は2~3年保証付きで、一般の中古販売より手厚い条件です。通常の中古パソコンでの保証期間は1ヶ月~1年が一般的で、それ以上となるとほぼ新品価格に近づきます。
譲渡会では購入時に対面で質問できるため、初心者も安心して選べます。一方で、スペックの古さやサポート内容の限定、価格の割高感など、事前の情報チェックが重要です。
Celeron+8GBメモリでどんな作業ができる?
IntelのCeleronはエントリー向けCPUで、Webブラウジングや動画視聴、WordやExcelによる書類作成、メールやSNS閲覧などの標準的な作業には十分対応できます。また、ZoomやTeamsなどのオンライン会議も標準的な画質と人数なら特に問題ありませんが、一部の高画質設定やバーチャル背景は制限される場合があります。
メモリ8GBなら、複数のアプリを同時に立ち上げても動作が遅くなりにくいのも安心材料です。インターネットや書類作成が中心であれば、ストレスを感じることはほとんどないでしょう。
一方、動画編集やPhotoshopなどでの画像加工、3Dゲームや高度なソフトウエア開発・CAD作業など処理負荷の高い用途には性能不足なので、あくまで「日常用途・普段使い」向けと位置づけるのが妥当でしょう。
Celeronと他のCPUはどう違う? 競合との比較
IntelのCeleronは、最低限の作業向けの安価なエントリーCPUです。上位にはPentiumやCore i3、AMD AthlonやRyzen 3などがあり、世代とモデルによって性能には差があります。おおまかな性能目安は、図表1の通りです。
図表1
| CPU名 | 性能の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| Intel Celeron | ★☆☆☆☆ | 最も安価、最低限の作業向け |
| Intel Pentium | ★★☆☆☆ | Celeronより処理が早く、日常作業には十分 |
| Intel Core i3(第8世代以降) | ★★★★☆ | 快適なマルチタスク、WebやOffice作業に強い |
| AMD Athlon | ★★☆☆☆ | Pentiumに近く、動画視聴や文書作成に十分 |
| AMD Ryzen 3 | ★★★★☆ | Core i3と同等以上の性能、ゲームや編集も対応 |
筆者作成
性能面だけを見れば、PentiumやRyzen 3のほうがCeleronよりも上です。しかし、価格とのバランスを考えると、Celeronは非常にコストパフォーマンスに優れているといえます。
例えば、3年保証付きの中古Celeron搭載ノートパソコンは3万円前後で見つかるケースが多いのに対し、PentiumやRyzen 3モデルでは4~6万円台が相場となる場合もあります。そのため、「普段使い+低価格+長期保証」という条件を重視するなら、Celeron搭載モデルが“お得”になるケースも十分あります。
3万円で買えるCeleron搭載モデルは「買い」か?
結論をいえば、「3年保証付き・Celeron・メモリ8GB」で3万円のパソコンは、日常的な用途が中心であれば、コストパフォーマンスの高い選択肢といえます。中古パソコンでは、同じスペックでも保証が短かったり、バッテリーが劣化していたりする場合が多いため、譲渡会の整備済みモデルには安心感があります。
特に、以下のような方にはおすすめです。
・初めてパソコンを持つ学生や高齢者の方
・ネットやメールが中心のライトユーザー
・テレワーク用のサブ機として使いたい方
・少しでも出費を抑えたいが、品質も妥協したくない方
ただし、動画編集やゲームといった高負荷な作業では性能不足になりやすいため、そのような目的の方には向いていません。その場合は、Core i5やRyzen 5以上のモデルを検討したほうが満足度は高いでしょう。
自分の用途に合うなら、有償譲渡会のパソコンは「お得」
Celeron搭載パソコンは高性能とはいえませんが、ネット閲覧や文書作成など、軽めの作業には十分対応できます。特に、有償譲渡会で販売される整備済みのパソコンは、動作チェックやクリーニングが行われており、長期保証も付いているため、安心して使用できる点が大きな魅力です。
3万円前後の価格帯で3年保証が付くモデルは、中古市場でも比較的手頃でコストパフォーマンスに優れています。性能よりも「安心して長く使える」「費用を抑えたい」という方には、有償譲渡会のパソコンは検討に値する選択肢でしょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
