先日「休日に病院」を受診したら「時間外加算」を含め、合計で“4500円”請求されました。この金額は妥当でしょうか?
実は、このような休日や時間外の受診には制度上の加算が定められており、条件を満たしていれば妥当な金額になることがあります。本記事では、時間外加算の仕組みと実際の金額の目安、そして4500円という請求額が妥当かどうかを解説します。
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時間外・休日・深夜加算とは?
日本の医療は公的医療保険制度で運営されており、診療報酬と呼ばれるルールに従って金額が決まります。診察や検査にはあらかじめ点数が設定されており、その合計に10円をかけたものが医療費です。患者はそのうち3割を窓口で支払います。
この診療報酬には、受診した曜日や時間帯によって追加される「加算」があります。
●時間外加算:病院やクリニックが掲げている診療時間外に受診した場合
●休日加算:日曜・祝日・年末年始や休診日に受診した場合
●深夜加算:22時から翌朝6時までに受診した場合
こうした加算は、休日や夜間に診療体制を維持するための費用として設定されており、患者が少し多めに負担する仕組みになっています。
請求額の目安と4500円の内訳イメージ
実際にどのくらいの金額がかかるのかを見てみましょう。3割負担の場合、加算部分の目安は以下の通りです。
●時間外加算(初診):約250円前後
●休日加算(初診):約750円前後
●深夜加算(初診):約1400円前後
これに初診料(約850円)、再診料(約200円)、さらに血液検査やレントゲン、点滴、薬の処方などが加わります。
したがって、「診察+休日加算+検査や薬」という組み合わせになると、合計で4000〜5000円程度になることは珍しくありません。今回の4500円も、この範囲内と考えると妥当な請求といえるでしょう。
どんなときに「高い」と感じやすいのか
平日に診療時間内で受診すれば、初診でも900円程度、再診なら数百円〜1000円程度で済むことが多いです。それに比べて休日や時間外に受診すると、一気に数千円になるため「高い」と感じやすくなります。
ただし、これは医師やスタッフが休日や夜間にも勤務し、検査設備や救急体制を維持しているための追加負担です。もし休日や夜間でも通常の診察料だけで済ませてしまうと、医療機関は体制を維持できず、いざというときに受け入れてもらえなくなるリスクが出てきます。
つまり、加算による費用は「安心料」としての側面もあるのです。
請求が妥当か確認する方法
とはいえ、「本当に正しい請求なのか」と不安になる気持ちも自然です。そんなときは次のポイントを確認してみましょう。
●受診した時間・曜日が本当に休日や診療時間外だったか
●領収書や明細書に「時間外加算」「休日加算」などが明記されているか
●初診か再診かによって金額が変わるため、その区別を確認する
●検査や薬の有無を思い出し、費用が加わっていないかチェックする
●不明な点があれば病院の会計窓口や保険組合に確認する
これらを確認すれば、4500円という請求が正しいのかどうか判断できます。
まとめ
休日に病院を受診して合計4500円という請求は、時間外加算や休日加算に加え、診察料や検査料、薬代が含まれた結果である可能性が高く、多くの場合は妥当といえます。もちろん、受診時間が通常診療内や、明細に不自然な点があれば確認が必要ですが、一般的な休日診療としては十分あり得る金額です。
平日との金額差に驚くことはあっても、その裏には休日や夜間でも診療体制を整えてくれている医療現場の努力があります。請求に不安を感じたときは明細を確認し、必要に応じて説明を求めれば安心して納得できるでしょう。
出典
厚生労働省 初・再診料について
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
