13年乗り続けているファミリーカー。「税金が高くなるから買い換えよう」と夫に言われたのですが、買い替える方が高くつきますよね?

配信日: 2025.09.18 更新日: 2025.09.26
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13年乗り続けているファミリーカー。「税金が高くなるから買い換えよう」と夫に言われたのですが、買い替える方が高くつきますよね?
長年大切に乗ってきたファミリーカー。
 
愛着もあるし調子もまだ悪くないのに、夫から「13年を超えると税金が高くなるから、そろそろ買い替えたほうがいい」と言われると、「買い替えをした方が高くつくのでは……。」と考えることもあるでしょう。実際に自動車税種別割や重量税は、車の経過年数によって割増される制度があります。
 
ただ、だからといってすぐに買い替えるのが得かどうかは一概には言えないでしょう。税金の上がり幅と、新しい車を購入する費用を比べると、むしろ乗り続けたほうが家計にやさしいケースも多いのです。
 
では、実際にどのくらい税金が変わるのか、そして買い替えとの損得を整理してみましょう。
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13年超えで上がる自動車税種別割・重量税

まず知っておきたいのが「自動車税種別割」と「自動車重量税」の二つです。
 
自動車税種別割は毎年4月1日時点の所有者にかかる税金で、排気量によって金額が決まります。13年を超えたガソリン車には、おおむね15%ほどの重課(割増)がかかります。たとえば排気量2000ccクラスの車であれば、通常4万3500円のところが5万円ほどに上がります。差額は年に6500円程度です。
 
もう一つの重量税は、車検のときにまとめて支払う税金です。こちらも13年を超えると数千円上がり、さらに18年を超えるともっと高くなります。つまり、13年を超えてからの税金アップは「確かに負担は増えるが、年間で数万円単位の大幅な増額ではない」というのが実態です。
 

買い替えにかかる費用との比較

一方、新しく車を買い替えるとなれば、数百万円単位の出費が必要です。中古車を選んだとしても、まだ新しいファミリーカーなら150万円から200万円ほどはかかることが多いでしょう。さらに購入時には環境性能割や登録手数料などさまざまな費用もかかり、トータルでは思った以上の負担となるでしょう。
 
これに比べれば、13年を超えたことで増える税金は年間数千円から1万円台です。つまり「税金が高くなるから」という理由だけで買い替えると、かえって大きな出費になってしまうのです。
 

本当に考えるべきは維持費と安全性

とはいえ、古い車をずっと乗り続けることにもリスクはあります。まず、年数がたつほど故障や部品交換の可能性が高まり、修理代がかさむことがあります。エアコンや電装系の不具合、サスペンションやブレーキ回りの消耗などが出てくると、一回の修理で10万円以上かかることも珍しくないでしょう。
 
また、古い車は最新の安全装備が搭載されていない場合が多く、衝突被害軽減ブレーキやレーンアシストといった機能がなく、家族を守る面で新型車に劣るのも事実です。燃費性能も新しい車に比べれば劣るため、長距離や日常的に使う家庭ではガソリン代の差も積み重なっていきます。
 
つまり、税金よりも「修理や燃料費」「安全性の差」が、実際の買い替え判断に影響する大きな要素となります。
 

まとめ

13年を超える車は自動車税や重量税が割増されるものの、増える金額は年間数千円から1万円程度にとどまります。それに比べて車を買い替えるにあたって数百万円単位の出費が必要であり、「税金が高くなるから」という理由だけで買い替えるのは、経済的に見るとかえって負担が大きくなるのが現実です。
 
ただし、修理費用の増加や安全性能の不足、燃費の悪さといった点は無視できないでしょう。乗り続けるか買い替えるかを考えるときは、「税金の差額」だけでなく、「今後の修理にどのくらいかかりそうか」「燃費や安全性に納得できるか」を含めて総合的に判断することが大切です。
 
もし今の車がまだ大きな不具合もなく、走行距離や使用状況から見ても十分使える状態なら、もうしばらく乗り続けた方が家計には優しいでしょう。逆に、修理が増えてきたり、子どもの送迎などで安全面に不安があるなら、買い替えを検討する価値があります。
 
「税金が高くなるから」という単純な理由で決めるのではなく、ライフスタイルや家計全体のバランスを見ながら最適なタイミングを選ぶことが、賢い選択につながります。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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