【要注意】インスタで好きなブランド「79%オフセール」の広告が→「自分だけは大丈夫」と思っていたのに…フィッシング詐欺に気付いた理由とは?
しかし、このような状況で買い物をしたところ、決済画面でカード情報が何度もはじかれ、ようやく「おかしい」と気付いた、そんな体験談がX(旧Twitter)で話題になりました。
SNS広告に見せかけた「フィッシング詐欺」は、いまや誰にでも起こり得る身近なリスクです。「自分は大丈夫」と思っていても、巧妙な手口に引っ掛かってしまうこともあるかもしれません。
本記事では、フィッシング詐欺の仕組みや見分け方、もしカード情報を入力してしまった場合の対応について解説します。自分の身に降りかかったときに、冷静に対応できるよう、ぜひ最後まで読み進めてください。
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
銀行にて12年勤務し、法人および富裕層向けのコンサルティング営業に従事。特に相続対策や遊休地の有効活用に関する提案を多数手がけ、資産管理・税務・不動産戦略に精通。銀行で培った知識と経験を活かし、収益最大化やリスク管理を考慮した土地活用のアドバイスを得意とする。
現在は、2社の経理を担当しながら、これまでの経験をもとに複数の金融メディアでお金に関する情報を発信。実践的かつ分かりやすい情報提供を心がけている。
フィッシング詐欺とは?
フィッシング詐欺とは、本物そっくりのサイトや広告を使って、利用者からクレジットカード番号やID、パスワードなどを盗み取る詐欺のことです。これまでは銀行や通販サイトを装ったメールやSMSが主流でしたが、近年はインスタグラムやXなど、SNS広告の形で現れることも増えています。
詐欺サイトはデザインを本物に酷似させているため、公式サイトとの違いを一目で見抜くのが難しいです。さらに、「期間限定」「大幅割引」など心理を揺さぶる言葉で購買意欲をあおり、冷静な判断を奪うことも特徴的と言えるでしょう。
見分け方のポイント
フィッシング詐欺は、メールのなりすましから被害者に近づき、リンクをクリックさせ、偽のサイトに誘導する手口が多いです。メールは、その仕組み上、送信元の名前やアドレスを簡単に変えられるため、本物の会社から届いたように見せかけることが可能なのです。
例えば、アルファベットの「o」を数字の「0」にしたり、「I」と「l」を入れ替えたりするなど、よく見ないと気づけないようにされています。
加えて注意したいのは、ドメイン名や表示方法です。今のブラウザやスマホは、表示の仕方がさまざまで、本物か偽物かを見分けるのは簡単ではありません。
普段から自分が使うブラウザで、URLや鍵マークがどう表示されるかを確認しておきましょう。そのうえで、アクセス先のドメイン名が正規のものと一致しているかどうかを確認することが重要です。
また、普段は自動でログインできるサイトで、急にできなくなった場合は偽サイトの可能性があります。
さらに、銀行やショップをかたるメール・SMSは、正規のサービス内容を知っていれば見抜けることもあります。「この会社はSMSを使わない」「全てのパスワードを一度に聞くことはない」など、事前にルールを知っておくと安心です。
カード情報を入力してしまった場合の対処法
万一フィッシングサイトにカード番号などを入力してしまったら、すぐに行動することが大切です。
まず、利用したカード会社や銀行に連絡し、被害の補償制度や相談窓口を利用してください。不正送金の場合は銀行、不正利用の場合はクレジットカード会社が対応してくれます。
次に、パスワードを変えましょう。普段使っているIDやパスワードを入力してしまった場合であれば、その組み合わせを使っているほかのサービスも全て変更すると安心です。
さらに、警察への通報・相談も重要です。実際に被害を受けたときは、速やかに最寄りの警察署やオンライン窓口に相談してください。早めに正しい窓口へ連絡し、パスワードを守ることが被害拡大を防ぐポイントです。
まとめ
SNS広告を使ったフィッシング詐欺は、誰でも被害に遭う可能性があります。魅力的な割引に飛びつきそうになったときは、今一度URLや文章を冷静に確認するくせをつけましょう。
もしカード情報を入力してしまったら、すぐにカード会社へ連絡し、利用明細を確認してください。また、怪しいサイトを見つけたときは「フィッシング110番(インターネット・ホットラインセンター)」へ通報することで被害の拡大を防げます。
便利なネットショッピングを安心して楽しむためにも、「疑う目」と「早めの行動」を心がけ、自分の身は自分で守る意識が大切です。
出典
総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト フィッシング詐欺とは?
フィッシング対策協議会 利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン 2025年度版
警察庁 フィッシング対策
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
