NHK受信料「年2万円」払うわが家。あまり観ないなら「チューナーレステレビ」に買い替えるべきですか? 災害時が不安なら、残しておくべきでしょうか…?
そう聞かれて「毎日欠かさず」と答える人は、以前より減っているのではないでしょうか。ニュースはスマホ、ドラマは見逃し配信やNetflix、バラエティはYouTube……リビングにあるテレビが置物になっている家庭は、増えているのではないでしょうか。
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級
目次
視聴時間は減少傾向・テレビ離れが進む現実
令和6年度の総務省調査では、テレビ(リアルタイム)視聴時間は平日154.7分、休日182.7分と前年から減少しています。一方、インターネット利用時間は平日181.8分、休日183.7分と増加しています。
最近ではテレビの見逃し配信が当たり前になり、「テレビの前に座る」よりも「好きな動画を好きなときに見る」が主流になってきています。
注目されるチューナーレステレビ
こうした流れの中で最近注目されているのが、チューナーレステレビです。見た目は同じ薄型大画面でも、両者には以下のような大きな違いがあります。
通常のテレビ(チューナーあり):地上デジタル放送やBSデジタル放送などの電波を受信するための装置が内蔵されているテレビ。
チューナーレステレビ:チューナーを内蔵していないもので、そのままでテレビ放送を見ることができず、主にインターネットを通じた配信サービスを視聴すること等を目的とするテレビ。地上波は映らず、YouTubeやNetflixなど配信サービス専用。
要するに、チューナーレステレビは「テレビの形をしたモニター」とみなすことができます。
チューナーレステレビと通常テレビの比較
では実際に、価格や機能にどれくらい差があるのでしょうか?
例として、山善(YAMAZEN)の人気チューナーレステレビ3サイズと、パナソニックの通常テレビを比較します。
図表1
筆者作成 2025年9月時点
図表1の通り、価格面では、同じサイズでもチューナーレステレビが通常テレビよりかなり安いことが分かります。機能面では、地上波ニュースや災害速報が必要なら通常テレビが必須です。動画配信が中心ならチューナーレスでも問題ありません。
NHK受信料不要で年間2万円の節約に! 選び方のポイントとは
上記の通り本体の価格が比較的安価なことに加え、NHK受信料が不要な点がチューナーレステレビの大きな魅力です。衛星契約(地上放送+衛星放送)の場合年間で約2万円、5年で10万円の節約になります。購入時の価格差と合わせれば、さらに家計への影響は大きいでしょう。
ただし、以下のような注意点もあります。
●災害時の速報には弱い
●高齢者や子どもには操作が難しい場合がある
●NHK受信料に関して「チューナー非搭載」を証明できる書類が求められることも
「安いから」という理由だけで選ぶと困るケースもあるため、用途やライフスタイルに合わせた判断が必要です。
自身の暮らしに合った“テレビのカタチ”を選ぶ
「番組を見るため」から「好きな映像を大画面で楽しむため」へと、時代とともに視聴スタイルやテレビの役割は変わりました。
NHKを見ないのに受信料を払い続けることに疑問を抱く人もいるでしょうし、逆に公共放送の安心感を手放したくない人もいるでしょう。自分の生活スタイルに合った“テレビのカタチ”を選ぶことが大切です。
出典
総務省 「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表
執筆者 : 今みなみ
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級

