「近所のスーパーより150円安い」と、トイレットペーパーを“3キロ離れたドラッグストア”に車で買いに行く妻。「ガソリン代」を含めても、本当に得なのでしょうか?

配信日: 2025.09.22 更新日: 2025.09.26
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「近所のスーパーより150円安い」と、トイレットペーパーを“3キロ離れたドラッグストア”に車で買いに行く妻。「ガソリン代」を含めても、本当に得なのでしょうか?
近所より安いからと、車でトイレットペーパーを買いに行くといった行動は、一見すると節約になっているように思えます。
 
しかし、ガソリン代などを含めて考えると、本当に得なのか疑問に思う人もいるかもしれません。物価高が続き少しでも節約したいのは事実ですが、果たしてこういった節約は有効なのでしょうか。
 
本記事ではトイレットペーパーの価格差とガソリン代を比較し、節約効果を考えてみます。
浜崎遥翔

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

トイレットペーパーの年間消費量と節約額

日本家庭紙工業会によると、トイレットペーパーの消費量は1人1ヶ月4ロール程度とされています。4人家族であれば16ロールが必要となり、標準的な製品(12ロール)1.3袋分に相当します。
 
1年間で約16袋買うことになるので、もし1袋が近所のスーパーより150円安く買えるなら、合計で2400円の節約になります。数字だけで見ると、小さくない節約だと感じる人もいるでしょう。
 

ガソリン代を考えるとどうなるか

車で往復する場合コストを考えなければいけません。燃費が1リットルあたり10キロメートル、ガソリン代が170円/リットルの場合、1キロメートル走るのに必要なコストは17円です。
 
片道3キロメートル(往復6キロメートル)のドラッグストアに行くのにかかるコストは、往復で102円となります。
 
年間のガソリン代は、1袋ごと買いに行く場合は年間16回で1632円、2袋ごとの場合は年間8回で816円です。
 
特に1袋ごとの場合は節約額の半分以上という大きなコストがかかります。ガソリン代を徹底的に節約したい場合は、せめて2袋ごとにしたいところです。
 

節約を成立させるポイント

節約は「単にいくらお得になったか」だけではなく、その節約にかかるコストを含めて、トータルで考える必要があります。
 
特に車を使って節約するなら、まずガソリン代を考慮することが欠かせません。なお、前記したコストは、燃費性能が10キロメートル/リットルのものです。ハイブリッド車のように燃費が良いものならコストは減らせる一方で、燃費の悪い車の場合はさらにコストがかかることも考える必要があります。
 
また、コストコなどの会員制スーパーでまとめ買いする場合は、年会費も含めて判断しなければなりません。トイレットペーパーだけを買いに行くのではなく、ほかの買い物も一緒に済ませるなど、まとめて買う工夫をするとコストを抑えやすくなります。
 
さらに、労力も立派なコストです。特に節約のための移動時間や、節約しなければいけないという精神的な負担も十分考慮すべきでしょう。仮にトータルで節約できても、長続きしそうにない節約は控えるべきです。
 
一方、節約自体を楽しめる人もいます。無理なく続けられるのであれば、仮に節約効果が低くても続けていいでしょう。
 
節約は「お金の効果」と「気持ちの余裕」を両立させることが大切です。
 

まとめ

トイレットペーパー1袋の150円差は、年間で2400円の節約になります。ただし、ガソリン代や移動にかかる労力など総合的に考えて節約効果の検討が必要です。
 
節約を本当に得なものにするためには、車の燃費や買い物のまとめ方を工夫し、無理のない形で続けていきましょう。
 

出典

日本家庭紙工業会 日本家庭紙工業会からのお知らせ(第2報)
 
執筆者 : 浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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