お釣りの中に「昭和28年のギザギザつき10円玉」が!「約6000倍で買い取ってもらえる」と友人から聞いたのですが、本当でしょうか?

配信日: 2025.09.25 更新日: 2025.09.26
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お釣りの中に「昭和28年のギザギザつき10円玉」が!「約6000倍で買い取ってもらえる」と友人から聞いたのですが、本当でしょうか?
買い物のお釣りに混じっていた古い硬貨を見て、「もしかして高く売れるのでは」と思ったことがあるかもしれません。
 
昭和26年から昭和33年の間に発行された、側面にギザギザが刻まれた10円玉は「ギザ10」と呼ばれ、額面の何千倍もの価格で取引されることもあるようです。
 
しかし、すべてのギザ10が高価になるわけではないため注意が必要です。そこで今回は、特に価値が付きやすいギザ10の特徴を解説します。
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ギザ10とは?

ギザ10とは、昭和26年から昭和33年の間に製造された10円玉の通称で、縁に細かいギザギザが刻まれていることが特徴です。当時、10円は流通する硬貨の中で最も高額であったため、ほかの硬貨と区別できるようにギザが加えられました。
 
しかし、昭和32年に100円硬貨が発行されると区別の必要性が薄れ、昭和34年以降はギザなしのデザインに変更されます。そのためギザ10の発行期間は約7年と短く、希少性の高さにつながっています。
 

価値が上がりやすいギザ10の特徴

とあるオークションでは昭和28年に発行されたギザ10が約6万円で落札された例があります。これは額面の約6000倍の金額です。
 
しかし、すべてのギザ10がこのように高値で取引されるわけではないようです。特に価値が上がるギザ10には、次のような特徴があります。
 

変色や汚れがなく発行当時の銅の色味がきれいに残っているギザ10

発行当時の銅の色味がきれいに残っているなど、変色や汚れのないギザ10は価値が上がりやすい傾向があります。中古貨幣では、発行当時の色味がどれくらいきれいに保てているかが重要だからです。
 

昭和26年、27年に発行されたギザ10

オークションの例は昭和28年発行でしたが、昭和26年、27年に発行されたギザ10も高く売れやすいとされています。このうち昭和26年発行のものは、ギザ10の初年度版であるため価値が高いようです。
 
さらに、発行枚数も価格を押し上げている要因と考えられます。独立行政法人造幣局によれば、ギザ10の発行枚数は次の通りです。


・昭和26年:1億106万8000枚
・昭和27年:4億8663万2000枚
・昭和28年:4億6630万枚
・昭和29年:5億2090万枚
・昭和30年:1億2310万枚
・昭和31年:0枚
・昭和32年:5000万枚
・昭和33年:2500万枚

ピーク時に比べ、昭和26年の発行枚数は少ないことが分かります。さらに、10円玉にデザインされた鳳凰の尾は下向きが通常ですが、昭和27年の一部には鳳凰の尾が上向きのデザインが存在しています。
 
こうした珍しいデザインのギザ10は高値で取引される可能性があるようです。
 

ビニールロールに包まれているギザ10

50枚単位でビニールロールに封入されたまま残っているギザ10は、流通せずに保管されていた可能性が高く、通常の1枚よりも価値が上がることがあります。70年以上前の硬貨が未使用に近い形で残っているのは非常に珍しく、希少性が評価されやすいのです。
 

ギザ10の価値は「発行年」と「状態」で大きく変わる

ギザ10はすでに発行が終了しており、コレクターアイテムとしての価値がつくことがあります。特に未使用に近い保存状態のものや、昭和26年の初年度発行分、鳳凰の尾が上向きのバリエーションは高値が期待できます。
 
自宅に眠っているギザ10があれば、まずは発行年数と保存状態を確認しましょう。珍しい発行年で保存状態が良ければ、古銭商やオークションで思わぬ評価が得られるかもしれません。
 

出典

独立行政法人造幣局 貨幣を知る 貨幣に関するデータ 年銘別貨幣製造枚数【令和6年銘】[PDF] 年銘別貨幣製造枚数(1ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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