小学生のお小遣い「1000円」じゃ少なすぎる? お祭りや友達付き合いで“足りない”と嘆かれたらどうする?

配信日: 2025.09.26
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小学生のお小遣い「1000円」じゃ少なすぎる? お祭りや友達付き合いで“足りない”と嘆かれたらどうする?
「お祭りで屋台に行ったら、もう財布が空っぽ!」そんな子どもの声に、親はどう答えればよいでしょうか。物価上昇やイベントでの出費を考えると、お小遣いはあっという間になくなります。
 
大切なのは、単に増額するのではなく、金銭教育のきっかけにできるかどうかです。本記事では、小学生のお小遣いについて考えていきます。
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「お小遣い月1000円」は少ない? 小学生のお小遣いの相場

富国生命保険相互会社の「小学生のお小遣いに関するアンケート調査」によると、小学生の1ヶ月のお小遣い平均額は都道府県別におおむね1000円~1600円台となっており、東京都でも1450円程度という結果が示されています。つまり1000円は下限寄りで、地域平均と比べればやや少なめかもしれません。
 
また、別のアンケートでは、「月500円~1000円未満」が最多で、「そもそも渡していない」家庭が40%超えという調査結果もあります。月1000円自体は珍しくないですが、少ないかは家庭のルールと用途次第というのが現実です。
 
さらに判断材料として物価動向があります。総務省が発表する2025年(令和7年)8月分の「消費者物価指数(CPI)」では、菓子類が前年同月比+11.5%、飲料も9.0%の上昇と、子どもの小口消費に直結する品目が値上がりしています。同じ1000円で買える量は目減りしているため、足りないと感じることが起きやすい環境です。
 

お祭り・放課後のリアル支出「1000円だと何ができる?」

行事日は支出が膨らみやすい典型例です。一部報道では屋台のたこ焼きが700円など、ワンコイン(500円)では買いづらい価格帯が目立つとの指摘があります。
 
たこ焼き700円+ペットボトル飲料200円~300円で合計900円~1000円、射的やくじ(300円~500円)を足すと一気に1500円前後となり、お小遣い1000円では主食1点+飲み物で終了になりがちです。
 
日常の放課後も、駄菓子や飲料の単価上昇が続く環境です。CPIで菓子類・飲料の上昇が確認できるため、1回あたり300円程度の支出は珍しくありません。週に数回寄り道をすると、1000円は早々になくなってしまうでしょう。
 

お小遣いが足りないと言われたら? 増額の前に仕組み化を

いきなり固定額を上げる前に、使途とルールを見える化して、金銭教育をしましょう。信頼できる金融教育リソースとして、知るぽると(金融広報中央委員会)の「こづかい帳」は無料で使え、収支の記録習慣づくりに有効です。お小遣いの構成例は次のとおりです。


・毎月の定額
・臨時予算(イベント別枠)
・成果報酬(家事・学習・チャレンジ)

毎月の定額は、例えば1000円を基本とし、「いつ、何にいくら使ったか」を必ず記録するようにします。
 
臨時予算はイベント用の別枠とし、お祭りや誕生会などに対しては1500円~2000円を上限とし、回数や合計額について事前に話し合いましょう。さらに、家事の手伝いやテスト結果には小口のインセンティブを成果報酬として設ける方法もあります。
 
また、学校での金融教育整備が進む流れも追い風です。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「おこづかいからまなぶお金の話」では小学生向けに段階別教材が用意され、効率的に金融学習ができます。
 

まとめ|金額より学びを最大化

「月1000円」のお小遣いは、今回参照した調査データ上、小学生の平均額(1000円~1600円台)と比べると少なめです。ただし、金額を増やすだけではお金の大切さを実感できず、学びにもつながりません。
 
子どもが「お小遣いが足りない」と訴えたときは、こづかい帳や教材を使って親子で学ぶよい機会です。「使用計画・記録・振り返り」のサイクルを取り入れ、金融教育を始めてみてはいかがでしょうか。
 

出典

富国生命保険相互会社 小学生のお小遣いの平均はいくら?47都道府県別にランキングでご紹介
総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)8月分(2ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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