救急車を呼んだら「8000円」近く請求されたという同僚。昨年私が利用した際は「無料」だったのですが、どのようなときに費用が発生するのでしょうか?

配信日: 2025.09.27 更新日: 2025.09.29
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救急車を呼んだら「8000円」近く請求されたという同僚。昨年私が利用した際は「無料」だったのですが、どのようなときに費用が発生するのでしょうか?
病人やけが人が出たとき、状況によっては救急車を呼ぶこともあるでしょう。
 
自治体によっては、救急車を呼んだことで「選定療養費」とよばれる費用が発生することもあるようです。
 
本記事では「選定療養費」とは何のために支払う費用でどのようなときに発生するのか、救急車を呼ぶべきか迷ったときのポイントとともにご紹介します。
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救急車を呼ぶことで請求される「選定療養費」とは?

選定療養費は「病院と診療所がそれぞれの機能を分担すべき」という考えの基に制定されたものです。ほかの医療機関の紹介状なしに200床以上の地域医療支援病院を受診する際などに、通常の保険診療費とは別に自己負担することが患者に義務づけられています。
 
救急車を呼んだ際に選定療養費が発生する可能性があるのは、救急医療現場のひっ迫を防ぐためです。緊急性が認められない患者に対する救急要請に応じていると、本当に救急医療を必要とする人を救えなくなってしまう可能性があります。
 
そのようなことが起こらないよう救急車の適正利用を促すために、選定療養費を徴収することになったのです。
 
選定医療費の金額は自治体や医療機関によって異なります。例えば、茨城県では医療機関によって1100円~1万3200円に設定されています。各自治体のホームページなどで確認してみるといいでしょう。
 

どのようなときに費用が発生するのか?

救急車を呼んで選定医療費が発生する可能性があるのは、緊急性が認められないときです。ただし、自治体によって異なる点には注意しましょう。
 
例えば、軽い切り傷や擦り傷など明らかに緊急性が認められない症状や、微熱のみや全身のショック症状がみられない虫刺され、風邪の症状のみ、打撲のみ、便秘のみなど緊急性の低い症状が該当します。
 
緊急性があり、救急車を呼んでも選定医療費が発生しないのは、次のようなケースです。

【15歳以上】

●胸や背中の突然の激痛
●急な息切れや呼吸困難
●けいれんが止まらない
●大量の出血を伴うけが
●突然の激しい頭痛や腹痛 など

【15歳未満】

●15秒以上の無呼吸がある
●手足が硬直している
●広範囲のやけど
●意味不明の言動がある
●全身が青くなっている など

病院に到着した際に症状が改善していたり入院が必要なかったりしたとしても、救急車要請時に「緊急性がある」と判断される場合は費用は発生しないでしょう。
 

救急車を呼ぶべきか迷ったときのポイント

「救急車を呼ぶとお金がかかってしまう」「緊急性があるかどうか判断できない」などの理由で救急車を呼ぶべきか迷ったときは「救急安心センター事業(#7119)」に電話をして相談するといいでしょう。
 
医師や看護師・トレーニングを受けた相談員が電話対応し、病気やけがの症状を伝えると、救急車を呼んだ方がいいかどうかアドバイスしてくれます。緊急性が高くないと判断された場合は受診可能な医療機関を教えてくれるため、安心です。
 

緊急性が認められない場合に救急車を呼ぶと「選定療養費」の支払いが発生することがある

救急医療現場がひっ迫することを防ぐために、緊急性が認められない場合の救急要請には「選定療養費」が発生します。金額は自治体や医療機関によって異なりますが、1100円~1万3200円に設定されている自治体もあるようです。
 
緊急性がある症状、ない症状については自治体のホームページなどに記載されている場合もありますが、それを参考にしても判断が難しいときは「救急安心センター事業(#7119)」に電話をして相談することをおすすめします。
 

出典

茨城県 救急・救命 救急搬送における選定療養費の徴収について
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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