手取り14万円で実家暮らしをしています。先日、母親から「そろそろ家に少しお金を入れてほしい」と言われました。毎月いくらくらい実家に入れるのが一般的でしょうか?
しかし「社会人になったら家に少しはお金を入れるべき?」と悩む人も少なくありません。実際、親から「そろそろ生活費を入れてほしい」と言われると、いくら渡すのが一般的なのか迷ってしまうでしょう。
本記事では、実家に入れるお金の相場や考え方を紹介し、手取り14万円の場合の妥当なラインを解説します。
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実家にお金を入れるのはなぜ必要?
社会人になってからも実家で暮らすと、家賃や光熱費がかからないため、経済的には大きな助けとなります。一人暮らしの場合、固定費が毎月10万円以上かかることも珍しくありませんが、実家暮らしでは親が肩代わりしてくれているため、手取りの範囲で余裕が持った生活がしやすくなります。
一方、親にとっては生活費の負担が増える場合もあります。電気代や食費は一人分増えれば確実に上がりますし、洗剤や日用品も共通で使うためコストは無視できません。そのため、親から「そろそろお金を入れて」と言われるのは自然なことです。
また、お金の問題だけではなく「社会人として自立してほしい」という気持ちも込められています。毎月一定額を渡すことは、生活費の分担であると同時に、親への感謝を表す行動としても大切なのです。
実家に入れるお金の相場はどのくらい?
では、実家に入れる金額の相場はどれくらいなのでしょうか。
保険マンモス株式会社(東京都港区)が実施した、「実家暮らしの方へのアンケート」(調査日:2022年03月14~15日、調査人数:500人)によると、実家に入れる平均月額は4万257円でした。年代別では、20~30歳は3万3627円、31~40歳は4万1875円です。
一方で「まったく入れていない」と答えた人も26%おり、家庭の事情などによって対応が分かれています。
また、実家に入れる金額の目安としては、手取りの1.5〜2割程度が妥当とされています。例えば、手取り20万円の場合は3~4万円程度です。ただし、親の収入や家庭の状況などによって最適な金額は変わるため、状況に応じて調整することが大切です。
手取り14万円の場合はいくらが妥当?
今回のケースのように手取りが月14万円であれば、税金や社会保険料を払った後、生活費や交際費をまかなうのは厳しく、手取りの3割(約4万円)を実家に入れるのは負担が大きいでしょう。
前述の目安を手取り14万円に当てはめると、1.5〜2割にあたる2~3万円が妥当です。例えば、毎月2万円を渡すと年間で24万円になり、親の負担軽減につながりつつ、自分の生活も維持しやすいバランスといえます。
もちろん、親の家計状況によって「無理しなくていい」と言われる場合や、逆に「少し多めにお願いしたい」となる場合もあるでしょう。まずは自分の家計簿を見直し、実際に出せる金額を把握したうえで、親と正直に話し合うことが大切です。
お金の渡し方や工夫も大切
お金の額はもちろん大切ですが、「どう渡すか」も重要なポイントです。毎月決まった日に現金で渡すと、親も家計に組み込みやすくなります。銀行振込にする人もいますが、直接手渡しすることで「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えやすくなります。
もし金額が少ないと感じる場合は、現金以外の現物支援も一案です。例えば、自分の給料で家族分の食材を買う、日用品をまとめて購入する、ガソリン代を負担するなどといったサポートも立派な家計への貢献になります。
さらに、「自分も家の一員」という意識を持ち、掃除や食器洗いなど家事を積極的に手伝うことも大切です。お金だけでなく行動でも支える姿勢を見せると、親も気持ちよく受け入れてくれるでしょう。
大切なのは金額よりも感謝の気持ち
実家に入れるお金の相場は、手取りの1.5~2割程度とされています。例えば、手取りが月14万円の場合は2~3万円程度が妥当なラインです。ただし、金額そのものよりも大切なのは、感謝の気持ちを行動で示すことです。
親も子どもに負担をかけたいわけではなく、「少しでも自立してほしい」という思いから声をかけているケースが多いものです。だからこそ、まずは自分の収入と支出を見直し、無理のない範囲で金額を決めましょう。
そして、その金額を継続的に渡しながら、言葉や行動で感謝の気持ちを伝えることが、親子の良好な関係につながります。「いくら渡すか」で悩むより、「どう気持ちを込めるか」を意識すれば、手取りが少なくても誠意は十分に伝わるでしょう。
出典
保険マンモス株式会社 実家暮らしの方へのアンケート(PR-TIMES)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
