結婚式で「ご祝儀1万円」だった同期。「料理・引き出物代」を考えるとマイナスですが、まだ“社会人3年目”なら仕方ないでしょうか?
同僚や友人などの関係性では「3万円」が相場とされていますが、実際にはゲストからのご祝儀が1万円のみというケースもあるようです。
社会人3年目のような若手の同期のゲストの場合、ご祝儀が1万円でも仕方ないものでしょうか? 本記事では同僚に対するご祝儀の相場や、ご祝儀のマナーについて解説します。
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同僚に包むご祝儀の相場は「3万円」
一般的に友人や同僚などの関係においてはご祝儀の相場は3万円とされていますが、実際はどうなのでしょうか。
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会「第6回婚礼に関するアンケート調査報告書」(令和5年実施)によると、新郎新婦との関係が同僚の場合のご祝儀の平均額は3万1696円、最多回答額は3万円でした。前回調査(平成29年実施)でも最多回答額は3万円です。
また、結婚式場の検索情報サイト「ハナユメ」の調査では、同僚からのご祝儀の相場は3万1000円となっています。また、本調査では20~29歳の同僚のご祝儀でも相場は3万円です。
別々の2つの調査結果を見ても、同僚の結婚式に参加した場合のご祝儀の相場は「3万円」といえるでしょう。
社会人3年目の若手のご祝儀1万円でも問題ない?
同僚の結婚式のご祝儀の金額は一般的に3万円ではありますが、金額は強制ではありません。それでも「3万円」が目安とされるのは、結婚式でゲストに対してかかる費用を考えるのが新郎新婦に対する配慮になるためです。
「ゼクシィ 結婚トレンド調査2024 報告書(首都圏)」によると、一人あたりの料理+飲み物費用の合計が平均2万3000円、引出物の平均額は6400円です。合計2万9400円となり、ゲストのご祝儀の相場とされる3万円とほぼ同等の金額になっています。
若手だからといってご祝儀を1万円にしてしまうと新郎新婦に金銭的な負担をかけてしまうことになるでしょう。自分にかけてもらった飲食代と引出物代の相当額をご祝儀として包むのが、ゲストとしてのマナーと理解しておく必要があります。
前述の「ハナユメ」の調査では20代前半も含めたご祝儀の相場は3万円であり、若手でも相場通り3万円を包むのがおすすめです。
ほかにもある? 結婚式のご祝儀に関するマナー
ご祝儀には、金額を相場より少なくしてしまう以外にも注意点がいくつかあります。
例えば「割り切れる数字」は避けるべきということ。2、4、6といった偶数は割り切れる=別れを想起させることから縁起が悪いとされています。特に「4」は死を連想させるため、ご祝儀としてはふさわしくありません。
また、ご祝儀に包むお金は「新札」を用意するのがマナーです。手元に新札がない場合は、銀行など金融機関の窓口に相談してみましょう。
まとめ
一般的に、同僚や友人といった関係性の場合、ご祝儀の相場は3万円とされています。一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会とハナユメがそれぞれ調査したアンケートでも、同僚へのご祝儀の相場は3万円です。
社会人3年目など若手でも、新郎新婦は約3万円をかけて食事や飲み物、引き出物を用意してくれていることに変わりはありません。社会人のマナーとして、若手であっても結婚式に参列するなら3万円を用意する、難しい場合は事情を説明するなどの対応が必要でしょう。
出典
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会「第6回婚礼に関するアンケート調査報告書」
ゼクシィ 結婚トレンド調査2024 報告書(首都圏)
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級
