大学生の子どもに仕送り「月8万円」をしています。「足りない」と言われたのですが、他の家庭はもっと仕送りを送っているのですか?

配信日: 2025.09.29 更新日: 2025.09.30
この記事は約 3 分で読めます。
大学生の子どもに仕送り「月8万円」をしています。「足りない」と言われたのですが、他の家庭はもっと仕送りを送っているのですか?
大学生の子どもに毎月8万円を仕送りしていますが、足りないと言われることがあります。他の家庭はどのくらいの仕送りを送っているものなのでしょうか?
 
本記事では、最新の統計データをもとに「仕送りの平均」を押さえたうえで、8万円を送るケースが多いのか少ないのかを検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

大学生への仕送りの全国平均・統計データ

最新の調査によれば、大学生への仕送りの全国平均はおよそ月7万2350円です。これは全国大学生活協同組合連合会が実施した「第60回学生生活実態調査」の結果です。
 
また、日本学生支援機構の令和4年度「学生生活調査」では、昼間部の学生に対する仕送り平均は月額9万1408円と報告されています(学費込みの場合もあります)。
 
これらを総合すると、「仕送りは月7~9万円前後」が、下宿する学生を中心に見られる平均レンジと考えられます。ただし、これらのデータは「家賃込み」「生活費全体をカバー」しているケースも含まれているため、各家庭の事情(住居形態・地域・子どものアルバイトの有無など)によって適正額は変わります。
 

月8万円の仕送りは多い?

月8万円の仕送りは、全国の平均レンジ(7〜9万円)と比べると、むしろごく普通かやや中間〜上寄りの位置になります。つまり、他の家庭と比べても「多すぎる」とはいえず、「少ない」と言われるには背景がある可能性が高いです。
 
ただし、足りないと感じる要因があるとすれば、それは次のようなギャップによるものです。


・住居費が高い地域に住んでいる
・家賃・光熱費・通信費など固定費が重い
・子どもの使い方(交際費・趣味・交通費など)が多め
・仕送りに含んでいない費用を子どもが負担している(教材費・被服費など)
・他の家庭と子どもの生活水準・趣味嗜好が異なる

したがって、月8万円という仕送り額自体は相場から見て大きく外れたものではないものの、子どもの生活実態や地域・生活水準との整合性を見直す必要があります。
 

仕送りが足りないと言われたとき、補う方法・見直す観点

もし子どもから「足りない」と言われたときに取れるアプローチをいくつか挙げます。
 

1.固定費・生活費の内訳を可視化して共有する

まず子どもと「何にいくら使っているか」をテーブル化し、どの支出が多いかを一緒に確認します。そのうえで「この部分は抑えられるか?」を議論しましょう。
 

2.奨学金・教育ローン・給付制度の活用

特定の条件を満たせば給付型奨学金制度を利用できる場合もあります。また、教育ローンで不足分を一時的に補う方法も検討しましょう。
 

3.子どものアルバイト収入を組み込む

無理のない範囲でアルバイトをしてくれれば、仕送り+アルバイトで生活を成り立たせる方向性も可能です。
 

4.交際費や趣味費・交通費の上限設定

仕送りに含まれない余暇費用の使い方を話し合い、無制限ではなく一定の範囲内で使うルールを設けましょう。
 

5.住居を見直す

もし家賃が高い物件を借りているなら、もう少し安い物件へ移る交渉や引っ越しも選択肢の一つです。
 

6.仕送り以外のモノ支援を併用する

食材・日用品・定期券・学用品など、仕送りではなく“物での支援”をすることで現金の不足を補う方法もあります。
 

まとめ

月8万円の仕送りは、統計データ上では全国平均レンジに十分入ります。「足りない」と言われたからといって、仕送り額が不自然というわけではありません。しかし、子どもの生活実態・固定費構成・地域差・趣味嗜好などが「足りない」と感じさせている可能性は高いです。
 
大切なのは、親子で透明性のある話し合いを行い、「何にどれくらい使っているか」「仕送りでカバーすべき範囲はどこまでか」を共に確認すること。
 
そして、足りない分を補う制度や方法を組み合わせて、無理のない仕送り体制を整えることです。
 

出典

全国大学生活協同組合連合会 第60回学生生活実態調査 概要報告
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問