実家にある祖父の机から「穴なし50円玉」が出てきました。今なら数千円の価値があるって本当ですか?

配信日: 2025.09.30
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実家にある祖父の机から「穴なし50円玉」が出てきました。今なら数千円の価値があるって本当ですか?
実家の整理中に見つけた「穴なし50円玉」。見た目は古いけど、もしかして価値がある?実は、ある条件を満たすと数千円以上の価格で取引されることも。本記事では、その理由と見分け方を解説します。
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穴なし50円玉ってどんなもの?

「穴なし50円玉」とは、昭和30年(1955年)から昭和33年(1958年)にかけて発行された初代の50円硬貨です。現在流通している穴あき50円玉とは異なる珍しい特徴を持っています。

▼主な特徴

●中央に穴がない
●素材は純ニッケル(ニッケル1000)
●表面に「菊の花」(横から見た構図)と「五十円」の文字
●裏面には額面を表す「50」の数字と発行年(和暦表記)が刻印されている
●直径:25mm/重量:約5.5g

このデザインは昭和34年に穴あきタイプへ変更され、それ以降は製造されていません。現在では法的に貨幣としての効力はありますが、実際の流通はほとんどないため、古銭としての価値が認められることがあります。
 

高値がつくのはこの年号! 「昭和33年」がキーワード

すべての穴なし50円玉に高い価値がつくわけではありません。注目すべきは「年号」と「保存状態」です。
 
【表1】プレミア価値が期待できる年号と相場

年号 発行枚数 想定相場(状態:美品以上)
昭和30年(1955) 約1億3000万枚 100円〜300円前後
昭和31年(1956) 約1億4000万枚 100円〜300円前後
昭和32年(1957) 約9000万枚 300円〜1000円前後
昭和33年(1958) 約1800万枚未満 1000円〜6000円、希少品は1万円超もあり

筆者作成
 
とくに「昭和33年」は発行枚数が少なく、コレクター市場でも人気が高いため、未使用に近い保存状態であれば1万円を超える価格がつくこともあります。ただし、以下のような状態では価値が大きく下がってしまいます。

●表面に傷や汚れが多い
●エッジ(縁)が摩耗している
●さび・変色がある
●穴あきタイプを加工した偽物

 

偽物や加工品に注意!信頼できる見分け方

「穴なし50円玉」として市場に出回っている中には、偽物や改造硬貨も少なくありません。

▼よくある偽物の特徴

●昭和34年以降の穴あき50円玉の穴を埋めたもの
●偽物の型で鋳造されたコピー品
●表面を研磨して「未使用風」に見せた加工品

 

見分けるためのポイント

1.年号を確認
→ 昭和30年〜33年以外のものは「穴なし」であるはずがありません。
 
2.表面の状態をよく観察する
→ 穴の跡を削って埋めた跡や、不自然な研磨痕がある場合は加工品の可能性が高いです。
 
3.重量・直径を測る
→ 正規の穴なし50円玉は直径25mm、重量4g。家庭用の精密はかりでも確認可能です。
 
4.プロの目で鑑定してもらう
→ 古銭に詳しい業者なら、すぐに真贋を見極めてくれます。
 

本当に価値があるか確かめる方法と、売る前にすべきこと

「もしかして高く売れるかも? 」と思ったら、焦って売らず、次のステップを踏むことが大切です。
 

ステップ1.年号と保存状態をチェック

●年号が昭和33年かどうか
●表面にツヤがあるか、キズ・汚れが少ないか
●色のくすみや変色がないか
●保存状態が良いほど、価値が上がる

 

ステップ2.素人判断は禁物。まずは無料査定を

ネット上で「○○円で売れた」と見ても、状態が違えば相場は全く異なります。必ず複数の古銭買取店に無料査定を依頼して、相場を把握しましょう。
 

ステップ3.保存状態をこれ以上悪化させない

●素手で触らず、手袋を使う
●磨かず、乾いた柔らかい布で軽く包むだけ
●ビニール袋や密閉容器で保管する

 

価値を知れば、古い硬貨は「思い出」から「資産」へ

実家の引き出しから見つけた「穴なし50円玉」。一見ただの古い硬貨でも、年号や状態によっては数千円以上の価値を持つ“隠れた資産”です。
 
古銭の価値は、「知識」と「保管」で大きく変わります。そして、それは「家族の思い出」として残すという選択肢にもつながります。単なる50円玉だと思っていたものが、資産や学びのきっかけになるかもしれません。ぜひこの機会に、ご自宅の引き出しを見直してみてください。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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