1円玉のエラーコインが「280万円」で落札されたことも!?額面以上になる硬貨の特徴とは?

配信日: 2025.09.30
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1円玉のエラーコインが「280万円」で落札されたことも!?額面以上になる硬貨の特徴とは?
日常的に使う1円玉ですが、中には額面を大きく上回る価値を持つものが存在します。代表的なのは製造過程で生まれた「エラーコイン」や、発行枚数が極端に少ない「特年」の硬貨です。
 
過去には1円玉が数百万円で落札された事例もあり、コレクター市場では高額取引の対象となることがあります。
 
この記事では、どのような硬貨に額面以上の価値がつくのか、その特徴を詳しく解説します。
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市場に出るはずのない「エラーコイン」とは?

日本で流通している硬貨は造幣局で製造され、厳格な検査を経て市場に出されます。しかし、機械の不具合などにより、ごくまれに刻印のズレや欠けといった不良品が生じることがあります。これが「エラーコイン」です。
 
本来は検査で除外されますが、流通に紛れ込むと非常に希少な存在となり、コレクターの間では高値で取引される場合があります。一部では、1円玉がオークションで280万円といった高値で取引された例もあるようです。
 

主なエラーコインの種類

一口にエラーコインといっても、その内容にはいくつかのパターンがあります。よく知られているものは、刻印が本来の位置から大きくずれてしまう「刻印ズレ(傾打エラー)」です。ずれの角度や範囲が大きいほど希少性が高まるとされ、9ミリメートルのズレで28万円、14ミリメートルで35万円での買い取り実績があるようです。
 
次に、表と裏のデザインが本来の基準から大きく外れてしまう「角度ズレ」と呼ばれるものもあります。硬貨を裏返した際に、向きが不自然にずれて見えることが特徴とされています。160度ずれたもので6万5000円の買い取り実績があるようです。
 
また、金型同士が接触した際に模様が転写され、両面に影のような刻印が残る「影打ちエラー」や、表面の金属がめくれ上がったように見える「ヘゲエラー」といった例も報告されています。
 
いずれも発生件数はごく少ないとされ、同じ種類であってもずれの程度や保存状態によって評価額が変わる可能性があり、過去には37万円で買い取りされた事例があるようです。
 
実際の価値を判断する際には、専門的な知識や鑑定の助けが必要になります。なお、オークションサイトの実績では、1円~280万円の幅広い範囲の相場となっているようです。
 

エラーコインだけじゃない! 発行枚数が少ない「特年」の1円玉

エラーコインでなくとも、特定の年に製造されたことで価値が上がる1円玉もあります。それは「特年」と呼ばれる、発行枚数が極端に少ない年の硬貨です。
 
硬貨の製造枚数は、その年の経済状況やキャッシュレス決済の普及率などを考慮して決められます。財務省の発表によると、令和6年(2024年)における1円貨幣の製造計画枚数は100万枚でしたが、実績は52万4000枚でした。
 
コレクターの間では、平成13年、平成23~25年、そして平成31年(平成最後の年)に発行された1円玉は、特に発行枚数が少なく「特年」として知られています。未使用で保存状態が良ければ額面を大きく上回る価格で取引されることがあるようです。
 

偶然発生した「ズレ」や「希少性」が価値を決める

1円玉が額面以上の価値を持つための特徴は、大きく分けて二つあります。一つは、製造工程のエラーによって生まれた「エラーコイン」であることです。もう一つは、流通量が極端に少ない「特年」に発行された硬貨であることとなります。
 
いずれも共通しているのは、市場に存在する数が少ない「希少性」が価値の源泉となっている点です。
 
280万円といった価格は非常にまれなケースですが、数百円から数千円、数万円の価値を持つエラーコインや特年硬貨は、意外と私たちの身近に存在するかもしれません。お釣りを受け取った際には、少しだけ硬貨のデザインや発行年を気にしてみましょう。
 

出典

財務省 報道発表(貨幣の製造枚数の改定(令和7年1月17日) 令和6年度の貨幣の製造枚数を改定しました
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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