相続した実家を掃除や草刈り、空き家管理を業者に頼む場合、年間でどのくらいかかりますか?
放置してしまうと、庭の草木が伸び放題になったり、建物が傷んで修繕費用が膨らんだりするリスクがあります。そのため、「専門業者に掃除や草刈り、空き家管理をお願いしたら年間でいくらくらいかかるのか?」と気になる方が多いのではないでしょうか。
本記事では、空き家管理にかかる費用の目安やコストを左右する要因、見積時の注意点を解説します。
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空き家管理を業者に依頼した場合の費用相場
空き家管理サービスを専門業者に依頼する場合、基本プランは月に1回程度の巡回点検や簡単な清掃、通風、郵便物の回収などが中心となります。費用相場は、月額5000~1万円程度で、年間で約6~12万円が目安です。
庭の草刈りや庭木の剪定などの作業を依頼する場合、年1~2回の依頼で合計約3~6万円かかるケースが多く、庭が広い場合は草刈りだけで年間5万円以上になることもあります。
また、高木や生け垣の剪定も内容次第で数万~5万円程度の追加費用が発生します。さらに、建物内の清掃や水回りの点検、害虫駆除などの有料オプションを組み合わせると、全体の年間費用が年間20万円以上となる例もあります。
このように、最低限の管理にとどめれば年間10万円前後、充実した管理や追加作業を行う場合は20~30万円以上になる可能性があるため、依頼内容や物件状況に応じた見積もり確認が重要となります。
費用を大きく左右するポイント
空き家管理の費用は、物件ごとの条件と依頼内容によって大きく金額が変わります。主なポイントは、以下の通りです。
まず、敷地の広さと庭木の本数です。敷地が広く草木が多いほど、草刈りや剪定にかかる費用は高くなります。特に夏場は雑草の成長が早いため、年間作業回数も増えがちです。
次に、建物の規模や築年数です。大きな家や古い家は巡回点検の範囲や修繕必要箇所が増える可能性が高く、追加費用が発生しやすい傾向にあります。雨漏りや外壁の劣化など、放置すれば大きな修理につながる問題は、早めに対応しなければなりません。
さらに、立地条件も影響します。都市部から離れた場所や山間部、島しょ部などは業者の移動費が加算されるケースもあり、その分割高になる可能性があります。このように、敷地や建物の条件、立地、依頼内容の組み合わせにより、最終的な年間費用が決まるのです。
見積もりを取る際の注意点と節約の工夫
業者へ空き家管理を依頼する際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容の違いを比較することが大切です。
例えば、巡回点検では外観チェックのみの場合と、室内に入り通風や水回りの確認まで含まれる場合があり、内容によって費用や管理効果が大きく異なります。
まずは自分に必要な管理項目を整理し、オプションや害虫駆除・雨どい清掃・修繕対応なども含めて見積時に細かく条件を確認しましょう。
また、契約期間や中途解約条件も業者ごとに異なるため、見積もりを取ったら年間契約による割安プランや手数料の有無などを比較し、納得できる契約を選ぶのが賢明です。
節約の工夫としては、巡回の頻度を少なくしたり、自分で対応できる範囲(郵便物回収や簡単な清掃など)を増やしたりするのが有効です。また、地域密着型の業者を選べば交通費の負担を減らせることがあります。
さらに、自治体による空き家管理の補助金制度が存在する地域も増えているため、自治体の制度をチェックしておくとよいでしょう。
適切な管理で相続実家の価値を守ろう
相続した実家の管理を業者に任せる場合、年間の管理費用は最低限なら6~12万円、庭の手入れや清掃を含めると20万円以上になることもあります。
費用は敷地の広さや建物の状態、依頼内容によって大きく変動します。放置してしまうと劣化が進み、修繕費がかえって高額になる恐れがあるため、必要に応じてプロに任せることは決して無駄ではありません。
重要なのは、自分の実家の状況に適した管理プランを選び、複数の業者から見積もりを取って比較することです。適切に管理を続けることで、家の資産価値を維持し、将来の売却や活用を検討する際にも有利に働きます。空き家管理にかかる費用は単なる支出ではなく、資産を守るための投資と考えるとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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