来年で13年目を迎える車。友人は「車検費用が上がるし買い替えるべき」と言うけど手放したくない…10年以上同じ車に乗る際の注意点を解説
もちろん、同じ車に10年以上乗り続けることは可能ですが、費用や安全性の面で注意すべき点もあります。
本記事では、10年以上乗り続けた車の車検費用はどのように変わるのか、長く乗る際の注意点や維持のコツを分かりやすく解説します。
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目次
13年目を迎える車は車検代が高くなる?
車検代は大きく「法定費用」と「車検基本料・部品交換費用など」に分かれます。
・法定費用:自動車重量税や自賠責保険料、印紙代などの費用。どこで車検を受けても同額。
・車検基本料・部品交換費用など:点検整備の工賃や消耗部品交換、ディーラーや整備工場の代行手数料などの費用。車の状態や依頼先によって金額が大きく変動するのが特徴。
法定費用に含まれる「自動車重量税」は、新規登録から13年を経過すると「重課」され、18年を経過するとさらに税額が上がる仕組みとなっています。
国土交通省の資料を参考に、「乗用車・2年自家用」のエコカー外における継続検査の際に発生する自動車重量税を表1にまとめました。
出典:国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表」を基に筆者作成
このように、13年目以降の車検では税負担が増すということを理解する必要があります。
さらに、10年も経過するとエンジンやタイヤ周辺を中心に部品劣化が進み、交換や修理が必要になるケースが増えやすくなります。長く同じ車に乗り続けたい場合は、そうした費用面での負担も考慮しなければなりません。
同じ車を10年以上乗り続ける際の注意点
10年以上同じ車に乗り続ける際の注意点を、詳しく見ていきましょう。
故障リスクが高くなる
乗り始めてから10年以上経過すると経年劣化が進み、エンジンやブレーキ、スロットル制御などの操作・制御系統や電装系部品に不具合が生じやすくなります。
例えば、タイミングベルトが切れるとエンジンが停止し走行不能になります。また、パッキンの劣化やエンジン振動による隙間拡大でオイル漏れが起きると、潤滑不足や焼き付きの原因となり、結果的にオーバーヒートなど重大なトラブルにつながることがあります。
さらに、10年以上経過した車はバッテリーや発電機などの部品が寿命を迎えるケースが多く、突然の電装系トラブルでエンジンがかからなくなるケースも少なくありません。安全性や走行性能を保つためにも、早めの点検や部品交換をすることが大切です。
修理費用が増える
年数を重ねた車は、部品の劣化や入手困難なパーツが増えるため、修理費用が新しい車と比べて高くなる傾向にあります。
また、部品が廃番になっていたり、部品の取り寄せが必要だったりするケースの場合は、部品代に加えて運送費や工賃も上乗せされるため、さらに割高になるでしょう。
さらに、経年劣化によって故障や不具合のある箇所が増えると、修理頻度も増えるため、年間を通じた修理コストも膨らみやすくなります。
車の価値が下がる
年式が古くなるほど、査定額や買取価格といった車の市場価値は確実に下がっていきます。
一般的に、車の寿命の目安は10年または10万キロメートル程度といわれており、この基準を超えると中古車市場では査定額や買取価格が下がる傾向にあります。
さらに13年目を迎えると、自動車重量税の重課など維持コストが増加し、査定額が下がる原因となる可能性があります。外装のキズやヘコミ、内装の劣化なども価格に直結するため、乗り続けるほど資産価値は下がりやすくなると覚えておきましょう。
愛着のある車を少しでも長く乗るためのポイント
大好きな車に少しでも長く乗るためには、日常的なメンテナンスが欠かせません。エンジンオイルや冷却水、タイヤの空気圧などを定期的に確認しましょう。また、整備記録をきちんと残しておくことで、車の価値を維持しやすくなります。
さらに屋根のない場所に駐車する場合は、定期的なワックス掛けやカーカバーの使用で、塗装や車体の劣化を防ぐことも大切なポイントです。
手放すか乗り続けるかは「安全」と「費用」をてんびんにかけて検討しよう
10年以上同じ車に乗り続けることは可能ですが、部品の経年劣化や修理費用の増加、そして13年目以降にかかる自動車重量税の重課など、費用と安全面での注意が欠かせません。
日常の点検やメンテナンスを実施して、大切な愛車を少しでも長く安全に走らせる工夫を続けることが大切です。修理費や維持費が大きな負担になった場合は、買い替えも視野に入れましょう。
出典
国土交通省 2023年5月1日からの自動車重量税の税額表<継続検査等時における自動車重量税の税額>(6ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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