5年前は「ハワイへの飛行機代」が“7万円”だったのに…先日12万円になっていてショック!「燃油サーチャージ」値上げのせい? 海外旅行を少しでも安くする方法はないのでしょうか?

配信日: 2025.10.13
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5年前は「ハワイへの飛行機代」が“7万円”だったのに…先日12万円になっていてショック!「燃油サーチャージ」値上げのせい? 海外旅行を少しでも安くする方法はないのでしょうか?
ひさしぶりにハワイ旅行を計画したところ、5年前は7万円だった航空券が12万円に上がっていておどろいた、といったように航空券の価格高騰を感じている人もいることでしょう。値上がりの理由には「燃油サーチャージ」や「円安」などの影響が挙げられます。とは言え、もう少しお得に旅行を楽しみたいという人は多いかと思います。
 
本記事では、航空券が高騰した背景や、海外旅行を少しでも安く楽しむための工夫を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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ハワイ行き航空券が高騰した理由

近年はハワイ路線に限らず、多くの国際線で航空券の料金が上昇しています。まずは、航空券が高騰した主な理由を詳しく見ていきましょう。
 

需要と供給の変動によるダイナミックプライシング

航空券は、需要と供給のバランスによって料金が変動する「ダイナミックプライシング(変動料金制)」が導入されていることが一般的です。
 
そのため、繁忙期には早い段階で料金が上昇し、残席が減るほどさらに高額になる傾向にあります。一方で、閑散期や早期予約では安く購入できることもあり、同じ便でも購入タイミングによって運賃が大きく変動するのが特徴です。
 

世界的な物価高と外貨建てコストの増加

国土交通省がまとめた「国内航空を巡る現状」によると、世界的な物価高と円安が重なり、燃料費や整備費、機材のリース料など外貨で支払うコストが大きく増えたと指摘されています。
 
燃料や部品の価格が国際的に上がっているうえ、日本円が米ドルに対して安くなると、以前と同じだけの燃料等を購入する場合でも、従来よりも多くの円が必要です。その結果、航空会社は支出がかさみ、運賃の引き上げに踏み切らざるを得なくなります。こうした流れが、旅行者が支払う航空券の料金を押し上げる一因になっているのです。
 

燃料費の上昇が運賃に反映されている

航空機を運航するためには大量の燃料が必要です。燃料にかかるコストは、国際的な原油価格や輸送コストの影響を大きく受けます。
 
ここ数年は原油価格が世界的に上昇し、さらに産油国の情勢不安や紛争の影響で供給が不安定になったこともあり、燃料価格が高い状態のまま推移しています。航空会社は増えた負担分を「燃油サーチャージ」として運賃に上乗せせざるを得ません。
 
特に日本・ハワイ間のような長距離路線では燃料の使用量が多く、この影響がよりはっきりと運賃に表れるのです。
 

燃油サーチャージの仕組みとは

国際線の航空券を購入する際に発生する「燃油サーチャージ」は、正式には「燃油特別付加運賃」と呼ばれています。これは、航空機を飛ばすための燃料費が国際的な原油価格や為替レートによって変動するため、生じた差額を運賃とは別に追加で徴収する仕組みです。
 
日本では、各航空会社が国土交通省の認可を受けて燃油サーチャージを設定しています。
 
例えば、日本航空(JAL)の国際線では、過去2ヶ月間のシンガポールケロシン市況価格(航空機用燃料の国際指標)と為替レートを基準に、2ヶ月ごとに金額を見直しています。価格が一定基準を下回れば燃油サーチャージがゼロ円になるケースもありますが、燃料価格が上昇すれば、それに比例して引き上げられる仕組みです。
 
近年は燃料費の高止まりが続いているため、燃油サーチャージが無料になるケースは少なく、ほとんどの国際線で運賃に上乗せされる状況が続いています。このため、世界的な原油価格の上昇や円安といった条件が重なると、航空券本体の値上げがなくても最終的な支払額が増える結果になるのです。
 

航空券のコストを抑えるために知っておきたい節約ポイント

航空券を少しでも安く購入するためには、早めの予約が不可欠です。
 
各航空会社が実施する「早割」や期間限定のセールを活用すると、同じ便でも数千円から数万円ほど安くなるケースも珍しくありません。さらに、連休や繁忙期を避けて平日の出発日を選べば、同じ路線でも割安な運賃で購入できるでしょう。
 
その他にも、LCCや経由便の利用、マイル・ポイントの活用、複数航空会社を組み合わせて予約する方法も効果的です。航空券だけでなく、滞在先での宿泊費や交通費とのバランスを考えることで、旅行にかかるトータルコストを抑えられます。
 

燃油サーチャージの仕組みを理解して賢く旅行計画を立てよう

最近の航空券が高くなっているのは、燃油サーチャージ円安や世界的な物価高で外貨建ての費用が増えていることと、それにともなう燃油サーチャージの値上がりが大きな原因です。
 
特に長距離路線では燃料費の負担はとても大きく、ほとんどの航空券にサーチャージが上乗せされています。旅行費をなるべく安く抑えるためには、早めの予約やセールの利用に加え、出発シーズンや便の選び方を工夫することが大切です。
 
燃油サーチャージや為替の影響を正しく理解し、計画的に航空券を選んで、無理のない予算でも海外旅行を楽しみたいですね。
 

出典

国土交通省 国内航空を巡る現状
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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