実家に「屋根の無料点検」の業者が突然来て、200万円の修理契約。これって悪徳業者ではないでしょうか?

配信日: 2025.10.12
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実家に「屋根の無料点検」の業者が突然来て、200万円の修理契約。これって悪徳業者ではないでしょうか?
無料点検をきっかけにしたトラブルは全国で増加しています。特に高齢の親世代を狙うケースが多く、契約後に後悔する家庭も少なくありません。そこで本記事では、こうした商法の問題点とどこに注意すべきかを解説します。
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「点検商法」とは何か?典型的な手口に注意

点検商法とは、「無料で屋根や外壁を点検します」などと言って家庭を訪問し、不安をあおり、高額な修理契約を結ばせる販売手法です。警察や消費生活センターでも注意喚起を行っており、屋根工事や外壁補修などを装った訪問販売トラブルの相談件数は年々増加しています。
 
典型的な手口は、「近所で工事をしていて、ついでにお宅の屋根も見た」「瓦がずれている」「放っておくと雨漏りする」などと声をかけるところから始まります。その場で屋根に上がり、写真を撮って危険な箇所を指摘し、緊急性を強調して契約を促すものです。
 
見積書に「一式」とだけ記載されていたり、契約を急がされたりした場合は特に要注意です。正当な業者であれば、修理範囲や使用素材、保証内容を明確に説明するのが通常です。
 

200万円の修理契約は妥当か? 怪しいと感じたら確認を

屋根の全面改修などを正当に行う場合、確かに100万円を超える費用になることもあります。しかし、訪問業者による即決契約で200万円という金額は、慎重に検討すべき水準です。
 
契約する際は、以下の点を確認しましょう。
 

・契約書に具体的な工事項目と金額内訳が明記されているか
・業者の所在地・連絡先・建設業許可番号が記載されているか
・工事の必要性を裏づける客観的な根拠(写真・報告書など)があるか
・他社の見積もりと比較したうえで妥当と判断できるか

 
これらが曖昧なまま契約しようとする場合は、疑ってみた方がよいかもしれません。
 

契約してしまったら? クーリングオフが使える場合も

すでに契約してしまっている場合でも、訪問販売による契約であれば「クーリングオフ制度」を使って契約を解除できる可能性があります。
 
契約書面を受け取った日から8日以内であれば、理由を問わず書面やメールで契約解除が可能です。業者が工事を始めていても、この期限内であれば原則として契約撤回が認められます。
 
また、工事後に欠陥や手抜きが判明した場合は、民法上の「契約不適合責任」(第562条)に基づき補修や返金を請求できるケースもあります。その際は、工事前後の写真や契約書、やり取りの記録などの証拠を保存しておくことが大切です。
 
不安を感じた場合は、早めに消費生活センターや自治体の相談窓口、または弁護士に相談しましょう。時間が経過するほど対応が難しくなる傾向があるため、迅速な行動を心掛けましょう。
 

突然の訪問でも慌てず、冷静に対応しよう

「屋根の無料点検です」という突然の訪問は、悪徳業者による勧誘である可能性が非常に高いです。特に高齢の親御さんが一人で応対すると、契約を断りづらい心理を突かれることもあります。
 
屋根や外壁の修理が本当に必要かどうかは、自分で信頼できる業者に依頼し、複数の見積もりを取って判断するのが基本です。まずは、家族間で「突然の訪問業者はすぐ契約しない」「契約前に家族と相談する」といった対応ルールを共有しましょう。
 
万が一契約してしまったとしても、クーリングオフなどの救済制度を活用すれば、被害を防げます。突然の訪問に慌てず、正しい知識を身につけることが、家とお金を守る防御策となるでしょう。
 

出典

警視庁 点検商法
独立行政法人 国民生活センター 屋根工事の点検商法のトラブルが増えています -典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!-
独立行政法人 国民生活センター クーリング・オフ
デジタル庁 e-GOV 法令検索 民法 第五百六十二条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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