貯金箱の中から“穴の開いていない50円玉”を発見! 夫に相談したら「すごい宝物だから絶対使わないように」と言われました。どれくらいの価値があるんでしょうか?
この記事では、その見極め方とおおよその価値目安を分かりやすく解説します。
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穴のない50円玉とは何か? エラーコインの代表例
現在の50円玉には通常中央に穴が開いています。これは識別を容易にし、他の硬貨と区別しやすくすることに加え、偽造防止などの目的もあるとされています。
しかし、製造過程で穴を開ける工程に不具合が生じた場合、まれに穴が開かないまま仕上がった硬貨が発生することがあります。こうしたものは「穴なし50円硬貨」あるいは「穴なしエラーコイン」と呼ばれ、一般の流通貨幣とは異なる存在として扱われます。
同様に、穴の位置がずれている「穴ずれ50円硬貨」も、造幣過程で生じるエラーコインの一種として知られています。
これらはいずれも意図的に作られたものではなく、本来は検査で除外される不良品ですが、まれに市場へ流通することがあります。その希少性から、オークションや古銭市場などで高額取引される場合があります。
価値の目安:過去の取引と買取例から見る“範囲”
「穴なし50円硬貨」には2種類あります。1955年から正式に発行された「穴なし50円ニッケル貨」は未使用でも600~2000円程度が一般的な取引相場です。
一方、前章で説明したような、製造工程の不具合で穴が開かず仕上がった「穴なしエラーコイン」は極めて珍しく、状態次第で数万円から数十万円の取引例も確認されています。
ただし、市場価格は保存状態や年号、真贋によって大きく変動します。
一方で、傷や摩耗、腐食などがある場合は価値が大きく下がります。また、後から穴を埋めたような加工が施されているものは、偽物とみなされることもあるため注意が必要です。真贋の判断は専門家でなければ難しい場合が多く、専門の鑑定を受けてから売却を検討するのが望ましいでしょう。
今すぐ使うべきか、それとも保存すべきか
今回のケースで、「絶対使わないほうがいい」という夫の言葉には、確かに一理あります。もし本物のエラーコインであれば、使ってしまえばその価値は失われてしまいます。
市場価値を知るためには、まず発行年を確認し、状態を保ったまま保存することが重要です。汚れを落とそうと無理に磨いたりせず、そのままの状態で保管するのが賢明でしょう。
ただし、硬貨は金属である以上、長期間の放置によって酸化や変色が進むこともあります。湿気を避け、硬貨同士が擦れないように保管することも大切です。
また、価値が気になる場合は、古銭専門の買取業者やオークション会社に相談し、複数の査定を比較してみるとよいでしょう。信頼できる鑑定機関で正式に評価を受けることで、実際の市場価値を把握することができます。
まとめ:価値の可能性と次のステップ
貯金箱の中から見つけた「穴の開いていない50円玉」は、最初期の50円貨もしくはエラーコインとして一定の価値を持つ可能性があります。市場の取引実績を踏まえると、エラーコインであった場合、数万円から数十万円程度がおおよその相場目安であり、状態や発行年が良ければ数倍の価格がつくこともあるようです。
まずは年号と状態を確認し、価値があるかどうかを専門家に見てもらうことが第一歩です。真贋が確認できれば、適正な価格で売却できる可能性が高まります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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