弟の海外挙式、招待されたけど全額自腹…。受験を控えた娘がいて経済的に厳しい時期です。お祝い10万円だけ渡して欠席は親族として間違ってるでしょうか?
特に近年は、円安や物価高の影響で海外挙式の参列費用が高騰しており、兄弟姉妹など近しい親族の場合は、「欠席すると冷たいと思われないか」「どの程度お祝いをすべきか」と悩むのが現実です。
本記事では、海外挙式に招かれた際の出欠判断とお祝い金の考え方を、マナーと家計管理の両面から整理します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
親族として出席すべき? “立場の重さ”より現実的判断を
一般的に親族は、出席が当然と見られがちです。しかし、海外挙式や遠方での結婚式は費用負担が重く、出席を強制されるものではありません。
親族の旅費を負担するかどうかは、両家の考え方や経済状況によって異なります 。場所や時期によりますが、海外挙式への参列費用は一人当たり15~30万円程度かかるといわれています。これを全額自己負担するのは厳しいと考える人は多いのは当然で、経済的事情や家庭の優先順位を踏まえて判断することはむしろ堅実といえるでしょう。
欠席する場合はできるだけ早く連絡し、祝意とおわびを丁寧に伝えれば、親族としての礼を失することにはならないでしょう。
海外挙式で欠席する場合のご祝儀の考え方
結婚式を欠席する際に悩ましいのが、お祝い金の金額でしょう。
国内挙式では、出席時のご祝儀の半額~3分の1程度が相場とされています。兄弟姉妹の場合は3~10万円が相場とされていますが、10万円なら3~5万円程度でも誠意を伝えることができます。
しかし、海外挙式では事情が異なります。
多くの場合は旅費や宿泊費を参列者が自己負担することになり、その際は「ご祝儀を辞退する」という案内があることも珍しくありません。このため、海外挙式ではまず招待状や案内文を確認し、主催者の意向を尊重することが大切です。
明記がない場合は、国内の相場を参考にしつつ、旅費負担を考慮してやや控えめな金額を包むのが現実的です。
お祝い金の多寡よりも、「欠席しても心から祝っている」という気持ちを丁寧に伝えることを重視しましょう。
家計が厳しいときの現実的な対応策
教育費や生活費が重なる時期に、海外挙式への参加費やお祝い金を捻出するのは簡単ではありません。無理に旅費を工面して出席するよりも、欠席してその分をお祝いに回すなど、家計全体を見据えた判断が賢明です。
海外挙式の場合、距離や費用の関係から挙式のみ参加する、代理を立てるといった方法は現実的ではありません。そのため、出席が難しい場合は早めに欠席の意向を伝え、丁寧に祝意を表すことが最も誠実な対応です。
例えば、挙式前にお祝い金やメッセージを送り、当日はオンライン通話や動画メッセージなどで祝福を伝えるなど、気持ちが伝わる形でのフォローをするのもおすすめです。
経済的に無理をして一時的な満足を得るよりも、長期的な安心を優先することが、結果的に家族全体にとってよい選択となるでしょう。
海外挙式の出欠やご祝儀は無理のない範囲で判断しよう
結婚式の出欠に、絶対の正解はありません。大切なのは、家庭の経済状況を踏まえて、自分が納得できる範囲で祝うことです。
欠席する場合は、出席時のご祝儀の半額~3分の1程度を目安にするのが一般的です。無理のない範囲で、心を込めてお祝いを包むことが何より大切です。今回のお祝い金を10万円包んで欠席する判断は、経済的に無理をしていなければ十分に誠意ある対応といえるでしょう。
お金を出すことだけが、親族の務めではありません。家計を守る判断は、短期的な付き合いよりも長期的な安心を優先する合理的な選択です。感情に流されず、自分と家族の将来を見据えた判断を心掛けましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
