「大阪万博記念硬貨」について同僚に話したら、どうせならと「アンティークコイン」を勧められました。“3ケタ万円”もザラでさすがに尻込み…。「投資先」としてアリ?
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
大阪万博でも「記念硬貨」が発行されている
財務省は2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)記念貨幣(第三次発行等)を発行しました。一万円貨幣と千円貨幣、五百円貨幣を発行し、全5種類を揃えたコンプリートセットも販売されています。第三次発行千円貨幣については、キャンセル分の販売も先着順で行われるなど、話題性も高い状況です。
こうした記念硬貨は、話題性の高さからフリマサイトやオークションサイトなどで額面の2~3倍程度の値段で取り引きされる場合もあるようです。ただし、発行枚数が多く一般に流通している記念硬貨は希少性が乏しいため、アンティークコインのように将来的な価値上昇を見込むのは難しいといわれています。
約2000万ドルで落札された「アンティークコイン」も
アンティークコインは、100年以上前に発行されたコインのことを指すのが一般的です。金や銀などの貴金属で造られているため資産として認められており、特に発行枚数が少ないなど希少価値の高いコインは高額で取り引きされる可能性があります。
例えばアメリカの歴史的な価値を持つ、1933年発行の「ダブルイーグル(20ドル金貨)」は、2021年にオークションで1887万2250ドル、当時の為替レートで換算すると約20億円で落札されました。
アンティークコインの市場規模は世界で1兆円前後と推測されています。貴金属で造られているため価格変動のリスクもありますが、コンパクトで保管がしやすいという特性もあり、投資先として検討するのもひとつの選択肢かもしれません。
投資としての「アンティークコイン」検討の注意点
アンティークコインとして人気の高いものは、主に100年以上前の中世から近代に発行されたものが多いようです。これに対し、近年の記念硬貨は、額面通りか1.5~2倍程度の値段に留まっている状況だそうです。
今回の大阪・関西万博の五百円貨幣は232万8000枚と流通量が多いため、将来的に額面を大きく超えて値段が上がる可能性は低いと考えられます。
また、アンティークコインは偽造品も多く、見分けるのが難しいものも存在するようです。偽造品のリスクを回避するために、購入前に以下のポイントを確認しましょう。
・鑑定済みのものを購入する
・信頼できる販売元から購入する
・鑑定番号を調べる
・アンティークコインのカタログで調べる
記念硬貨やアンティークコインを購入する際は、公式の販売元や鑑定実績のある信頼できるショップなどから購入しましょう。
まとめ
日本ではなじみの薄い「アンティークコイン」ですが、希少価値のある古いコインは数百万以上の高額で取り引きされており、富裕層にとっては資産運用の選択肢のひとつとなっています。しかし、偽造品が多く流通しているため、購入の際は十分注意が必要です。
一方、今回の「大阪万博記念硬貨」のような近年の記念硬貨は流通量が多いため、値上がりを期待して投資対象とするのは難しいかもしれません。コインを投資対象とする場合は、その希少性や流通量、そして偽造品のリスクなどを慎重に見極める必要があるでしょう。
出典
独立行政法人造幣局 2025年日本国際博覧会(第三次発行等)の通信販売について(2025年3月5日)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
