【実録】上映中の映画が「火災報知器」の誤作動で停止!→Aさんが映画館から“受けられた補償”とは?「返金」や「再鑑賞券」が発行されるケースも確認

配信日: 2025.10.26
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【実録】上映中の映画が「火災報知器」の誤作動で停止!→Aさんが映画館から“受けられた補償”とは?「返金」や「再鑑賞券」が発行されるケースも確認
Aさんが先日訪れた映画館での出来事です。
 
作品の中盤、突然スクリーンが暗転し、館内にざわめきが広がりました。すると、スタッフが駆けつけ、「火災報知器が誤作動を起こしたため、安全確認を行っています」と説明されたのです。観客はそのまま座席で待機し、約10分後に上映が再開され、最後まで鑑賞できました。
 
そして上映後、「ソフトドリンク引換券」を出口で手渡されたのです。このように、映画館では、トラブルが発生した際におわびの気持ちとして優待券などを渡すことがあります。
 
本記事では、映画館における上映トラブルの対応について解説し、Aさんが受けた補償についていくら得をしたのか検証します。
竹下ひとみ

FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種

銀行にて12年勤務し、法人および富裕層向けのコンサルティング営業に従事。特に相続対策や遊休地の有効活用に関する提案を多数手がけ、資産管理・税務・不動産戦略に精通。銀行で培った知識と経験を活かし、収益最大化やリスク管理を考慮した土地活用のアドバイスを得意とする。

現在は、2社の経理を担当しながら、これまでの経験をもとに複数の金融メディアでお金に関する情報を発信。実践的かつ分かりやすい情報提供を心がけている。

一時的な上映停止トラブルは「返金対象外」が一般的

映画館では、映画が途中で止まっても、再開すれば返金までの対応を行わないことがほとんどです。
 
その理由としては、映画鑑賞料金は「上映サービスの提供」の対価であり、上映が成立すればサービスは契約上完了しているとみなされるためです。
 
実際、MOVIXや109シネマズなど、大手の映画館でも同様の対応が行われています。火災報知器の誤作動や機器トラブルがあっても、上映が再開された場合は返金されないと思っていいでしょう。
 
優待券などを渡すことは、法的な補償ではなく、観客への誠意を示す任意の対応と言えそうです。
 

返金や再鑑賞券が発行されるのはどんなとき?

MOVIXのチケット購入ページでは、キャンセルポリシーとして、「ご購入手続完了後においては、上映中止または延期の場合を除き、お客様の不可抗力による来場遅延等の理由にかかわらず、ご鑑賞作品の変更、ほかの上映時間または座席への変更、もしくはチケットの払い戻しは一切いたしません」と明記されています。
 
つまり、上映が「再開」された場合は、「上映中止」に該当せず、規約上も返金の対象外です。
 
また、109シネマズでは、一律の基準は設けていないものの、次回利用できる映画観賞券を渡す場合があるとしています。また、上映トラブル時の補償として、ドリンクチケットの配布は行っていないとのことです。
 
このように、映画館ごとに返金や再鑑賞券の取り扱いには違いがあり、対応内容は各館の判断に委ねられていると言えるでしょう。
 

ドリンク券はいくらの価値がある?

Aさんが訪れたMOVIXの劇場は、ドリンクバー制でした。
 
Aさんが利用した劇場のドリンクバーの料金は490円で、映画料金2000円の約4分の1にあたります。また、ドリンクバーのない店舗では、Sサイズが360円、Mサイズ410円、Lサイズ510円と設定されています。これらを踏まえると、引換券1枚の価値はおおむね500円前後と考えられます。
 
過去に発行されたMOVIXのドリンクチケットには、「商品・サイズは劇場指定とします」と記載されており、提供内容は一律ではない可能性があります。なお、ネット上ではソフトドリンク引換券が複数枚セットで個人間取引されている例も見られますが、公式に販売されているものではありません。
 
一時中断することがあった場合でも、上映が再開された場合、映画館には返金義務がありません。それでも500円程度の価値がある引換券を配布したのは、観客の体験を重視した誠意ある対応といえます。
 

まとめ

Aさんのケースでは、上映が10分ほど停止したものの、作品は最後まで鑑賞でき、MOVIXからはおわびとしてソフトドリンク引換券が配布されました。
 
上映が成立しているため法律上の返金義務はありませんが、映画館がおわび対応を行ったのは、観客の体験を大切にしているからだと考えられます。Aさんにとっても「損をした」ではなく、「少し得をした」と感じられる結果になったのではないでしょうか。
 

出典

株式会社松竹マルチプレックスシアターズ MOVIX亀有 売店案内
株式会社松竹マルチプレックスシアターズ 特定商取引法に基づく表記
 
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種

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