大学時の口座を記帳してみたら「約1000円」の手数料が引かれていた! 使っていない口座を長期間放置するリスクとは?
本記事では、長期間放置している口座でなぜお金が減るのか、そしてそれを防ぐにはどうすればいいのかを解説します。
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口座放置で手数料が発生!? 主要銀行の「未利用口座管理手数料」
昔の使っていない口座から毎年1000円くらい引かれている……そんな声の多くは、口座を長期間使っていないことに対する「未利用口座管理手数料」が原因と考えられます。
例えば三菱UFJ銀行は、2021年7月1日以降に開設した普通預金口座で、最後の入出金から2年以上未利用だと「未利用口座」として取り扱われ、銀行より案内があってから一定期間経過後も利用もしくは解約の手続きがなされない場合は、年間1320円(税込み)の手数料対象になるとしています。
りそな銀行でも、2004年4月1日以降の新規開設口座において、2年以上未利用が続く普通預金口座に、同様に年間1320円(税込み)の手数料がかかる場合があると明示されています。
まず押さえたいのは、「いつ開設した口座か」「最後に動かしたのはいつか」で取り扱いが変わることです。金融機関や口座種別、適用開始時期によって条件が異なるため、該当する金融機関のホームページで自分のケースを必ず確認しましょう。
放置が続くと「休眠預金」に? 10年ルールと引き出しの可否
長期間にわたって口座を放置すると「休眠預金」の対象になるかもしれません。政府広報オンラインによると、10年間入出金などの取引がない預金は「休眠預金」として預金保険機構に移管され、社会課題の解決に活用されます。
ただし、預金者は移管後でも元本と利息を引き出す権利を失わず、取引のある金融機関で手続きをすれば払い戻しを受けられます。
では、「放置しておいても大丈夫なのではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、現実的には注意が必要です。未利用口座管理手数料は、休眠化の前段階でも発生し得るうえ、残高が少ないと毎年の手数料で目減りし、最終的に自動解約になるケースもあります。
10年の節目より前に、2年程度でコストがかかる可能性がある点を見落とさないようにしましょう。
未利用口座の手数料を防ぐ具体策
未利用口座どう防ぐかについてですが、各行の案内を踏まえると、次のシンプルな対策が有効です。
(1)年1回程度の頻度で、少額の入金やATM引き出しなど「利用実績」を付ける。
(2)使わない口座は早めに解約する。
(3)住所・電話番号・メールアドレスを最新化し、事前通知や重要なお知らせを確実に受け取る。
また、仕事や家計で口座が増えた人は、「給与・引き落とし・貯蓄」の役割を割り振り、不要な口座は統合すると管理が楽になります。特に残高が少ないままの口座は、年間1000円程度の手数料により数年でゼロになる恐れがあるため、優先的に見直しましょう。
まとめ
長期間使っていない口座は、思わぬ「管理手数料」によって残高が減るリスクがあります。特に近年は未利用口座への手数料導入が広がっており、放置すれば数年で残高がゼロになることもあるかもしれません。
また、長期間にわたって口座を放置すると「休眠預金」の対象となる場合もあります。年に一度でも入出金を行うか、使わない口座は早めに解約するなど、定期的なメンテナンスを心がけることが大切です。
出典
政府広報オンライン 放置したままの口座はありませんか?10年たつと「休眠預金」に。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
