1回「2万円」のパーソナルジムに通う妻。「普通のジムだとサボってしまう」とのことですが、駅前の「月1万円・通い放題」のジムのほうがコスパがいいのではないでしょうか?
しかし、続かなければ意味がありません。本記事では、ジム通いにおけるコスパの正解はなんなのか、ジム相場やサービス内容の比較、そして成果につながる仕組みをふまえて解説します。
FP2級、AFP、簿記3級
数字で見る、パーソナルジムと通い放題ジムのリアルな差
まずは価格を比べてみましょう。パーソナルジム大手の例でみると、RIZAPは入会金5万5000円、ベーシックプランは2カ月32万7800円(全16回)・1回あたり約2万円前後です。
一方で、最近ではパーソナルジム自体に「通い放題プラン」も登場しています。例えば、KARADA BESTA は、入会金3万3000円、12カ月プランの場合は月額3万3000円(税込)でパーソナルトレーニングが回数無制限で受けられます。さらにセルフエステや有酸素運動なども利用できます。通えば通うほどコスパが高くなります。
通い放題型の一般的なジムをみると、エニタイムフィットネスで月8000円程度(店舗によって価格差あり)、さらに低料金のchocoZAPは全国共通で月額3278円で利用が可能です。
仮に月4回利用すると、通い放題は1回あたり約820円~2000円。パーソナルは1回あたり約8000〜20000円。金額だけ見れば通い放題の一般的なジムのほうが割安です。
お金以上に大事な成果のコスパとは
運動は「やった回数」ではなく「どれだけ目標に近づいているか」が大切です。そのためには「正しい方法」で継続することが欠かせません。パーソナルジムでは、自分の目標に合わせたメニューをトレーナーが作成し、正しいフォームで指導してくれます。
運動だけでなく食事面でのアドバイスをしてくれるパーソナルジムもあり、例えば「半年後の結婚式までにどうしても◯kg痩せたい」といった明確な期限と目標がある場合には、パーソナルジムのトレーニングが適しているケースが多いでしょう。
三日坊主を防ぐポイントは仕組み化にあり
継続については、「予定が入らないと動けない」「自分に負けてしまう」という人には、パーソナルの予約制度やトレーナーのサポートが効果的です。
パーソナルジムは基本的に予約制で、トレーニング後に次回の予約をすることが多いでしょう。「今日はサボりたい」と思ってもすでに予約を取っているため、キャンセルの手間が結果的にジムに行く後押しになります。
一方、自分で計画的に動ける人や運動自体を楽しめる人は、通い放題ジムが向いています。自宅や職場近くに24時間ジムがあれば、コスパだけでなく利便性も高まります。
家計と成果を両立する賢いジム活用
一つの選択肢として、「ハイブリッド」という方法も有効です。最初の2~3カ月はパーソナルでフォームや習慣を固め、その後は通い放題に切り替える方法です。
1回1万円のパーソナルジムの場合、月4回で4万円かかりますが、基礎を作ってしまえば月1万円前後の通い放題でも継続は可能です。つまり、目的達成までの期限が短期である場合を除き、1回1万円のパーソナルトレーニングは「目的達成のための最初の基礎固めと習慣づくり」として、長期的にはコスパの良い選択になり得ます。
目的や期間、頻度に合わせて最適な方法を選び、体と家計の健康の両立を目指しましょう。
執筆者 : 大林郁哉
FP2級、AFP、簿記3級
