【すり替え詐欺?】Amazonで「12万円のスマホ」を買ったのに中身は“粘土”だった! 一度購入した誰かが、「中身を入れ替えて返品」したの? 手口を確認
先日、SNS上で話題になったのが「Amazonで12万円のスマートフォンを購入したら、中身が粘土だった」という投稿です。投稿者が公開した写真には、確かにスマホの箱の中に粘土のような物体が入っており、封を開けた瞬間の衝撃が伝わってきます。
この投稿は瞬く間に拡散され、「どうしてこんなことが起きるの?」「中身が粘土なんて……」といったコメントが多数寄せられました。
なお、この商品には「LPNラベル」が貼られているため、誰かが一度購入して返品された可能性もあるとのことです。
本記事では、「LPNラベル」について触れたうえで、このような「すり替え詐欺」の手口や、自分が被害にあった場合の対処法について解説します。
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LPNラベルとは?
LPNラベルとは、主に物流や在庫管理に使用されるバーコードラベルのことです。
Amazonの出品者向けヘルプには、返送される商品には、このLPNラベルが貼付されている場合があると記載されています。
つまり、先ほどの購入者に届いたスマホは「過去に誰かが購入し、返品したもの」だった可能性があるということです。
通常、Amazonでは返品された商品を検品の上、再販可能と判断されれば「再出品」される仕組みがあります。しかし、悪意のある購入者が「中身を別のものに入れ替えて返品」した場合、検品が不十分だとほかの購入者にそのまま届いてしまうこともあるようです。
すり替え詐欺とは? その手口を紹介
このように、本来の商品と異なる中身を入れ替えて返品し、代金を不正に得る行為を「すり替え詐欺」と呼びます。手口としては、以下のようなパターンがあります。
・高額商品(スマホ・家電・ブランド品など)を購入し、開封後に中身を偽物や異物にすり替えて返品
・正常に動作する新品と、故障があるものや中古・使用済品をすり替えて返品
もちろん、本来は返品された側がしっかりとチェックしておけば、すり替え詐欺は起きません。ただ、返品プロセスや検品作業が分業化・自動化されているような場合、中身の細かいチェックが省略され、その盲点が狙われるようなこともあるでしょう。
購入した商品がすり替えられていた場合の対応
購入した商品がすり替えられていた場合は、まずは開封時の状況を証拠として残すことが大切です。
中身が違うと気づいた時点で、箱や梱包材を捨てずに写真や動画を撮影し、異常が分かる状態を記録しておきましょう。そのうえで、Amazonの注文履歴から「商品に問題がある」を選び、カスタマーサービスに連絡します。そうすることで、状況に応じて返金や交換の手続きが行われます。
マーケットプレイス出品者の商品である場合は、出品者にも連絡する必要があります。返送前に証拠を提出しておくとスムーズに進みます。
また、消費者としては、販売元の確認を日常的に意識することも大切です。悪質な場合は警察や消費生活センターへの相談も検討しましょう。
まとめ
Amazonのような大手ECサイトであっても、返品再販の仕組みを悪用した「すり替え詐欺」を完全には防ぎきれない現状があります。
ネット通販の利便性は年々高まっていますが、それに比例してトラブルの巧妙化も進んでいます。今回の「粘土スマホ事件」は、誰にでも起こりうるリスクを改めて示したと言えるでしょう。インターネット上で買い物をする際は、販売元をよく確認したり、トラブルの際の対応先を確認するなど、できる対策はしておきたいものです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
