今月末で「原付バイク」が廃止になる!? “25万円”で買ったホンダの「スーパーカブ」にも乗れなくなってしまうのでしょうか…?
しかし、原付バイク(50シーシー以下)は2025年10月をもって国内生産が終了し、これに対して使用者やバイク販売店が今後の対応に関する不安や懸念を示すニュースもみられます。
既に購入している原付バイクが、今後どのような扱いになるのか不安に思っている人も多いでしょう。本記事では、原付バイクに関する法改正の概要を解説します。
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目次
10月末で50シーシー以下の「原付バイク」は実質的に生産終了の見込み
2025年10月末で、各自動車メーカーの原付バイクが実質的な生産終了を迎える見込みです。その背景には、2025年11月から強化される二輪車排出ガス規制があります。
二輪車排出ガス規制とは、ガソリンを燃料とする二輪車全てに適用される、主に走行に伴う排出ガスの上限値を定める制度です。今回の規制により、原付バイクを含む小排気量二輪車の炭化水素など有害物質の規制値が大幅に批准されました。
この制度は、車両の生産を直接禁止するものではありません。しかし、規制が強化されたことにより、条件を満たす原付バイク車両の生産が技術的に困難な状況になりました。
また、原付バイクは国内での需要に反して海外ではさほど人気がなく、輸出売上が期待できないのも一つの背景です。
加えてここ数年は電動アシスト付き自転車や電動バイクなど、原付バイクに代わる便利な移動手段が増えつつあります。そのため、ほとんどの車両メーカーが原付バイクの新規生産を終了する運びとなりました。
令和7年4月1日から排気量125シーシー以下・最高出力4.0キロワット以下の原付が「原付免許」で運転可能
2025年4月から、以下の条件を全て満たす車両も第一種原動機付自転車に分類され、原付免許で運転できるようになりました。
・総排気量125シーシー以下
・二輪車
・最高出力が4.0キロワット以下
従来、総排気量50シーシー以下の車両のみが原付免許で運転可能でしたが、この見直しにより総排気量の実質的な上限値が125シーシーとなりました。
しかし、最高出力という新たな基準が追加されたため、車両を購入する際はカタログや販売店の表示の確認が推奨されます。最高出力が4.0キロワットを超える車両は、総排気量が125シーシー以下でも原付免許のみでは運転できません。
なお、現状では、原付と同様の交通規則が適用されているので、従来通り規則を守って運転することが求められます。
「現行の原付」が乗れなくなるわけではない! 「売買」も可能
二輪車排出ガス規制はあくまでも新規生産・開発される車両が対象であるため、既に所有している原付バイクは今後も乗り続けられます。既に流通している原付バイクの売買も問題ありません。
しかし、規制のあおりを受けて購入者が殺到し、現行の原付バイクが売り切れている店舗もあるようです。そのため、現行の車両を購入したい場合は早めに確保する必要があります。
また、前述のように新たに第一種原動機付自転車として分類される車両を『新基準原付』として販売する動きも広がっております。125シーシー以下のエンジンと4キロワット以下の最高出力を確保した車両の開発が進められており、今後の商品展開に注目です。
まとめ
2025年10月末に、原付バイクの新規生産が実質的に終了します。しかし、終了するのはあくまでも新規生産・開発のみであるため、既に所有・流通している原付バイクに関してはこれからも乗車が可能です。
また、今年の4月から新基準原付も原付免許で運転できるようになったため、今後は現行車両に代わる新たな原付バイクの商品展開にも期待できる可能性があります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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