車で帰宅中、警察に「ナンバー灯が切れている」と止められた!「反則金7000円」らしいけど“ヘッドライト”と違って安全に関係ないのに…本当に払わないとダメですか?

配信日: 2025.10.31
この記事は約 4 分で読めます。
車で帰宅中、警察に「ナンバー灯が切れている」と止められた!「反則金7000円」らしいけど“ヘッドライト”と違って安全に関係ないのに…本当に払わないとダメですか?
夜道を走っているときパトカーに呼び止められ、「ナンバー灯が切れていますね。反則金7000円です」と言われたら、驚く人は多いのではないでしょうか。
 
ヘッドライトやブレーキランプのように安全運転に直結する部品ではないため、「そんなことで反則金?」と感じる人も少なくないかもしれません。
 
しかし、道路交通法や保安基準では「車両番号を夜間でも確認できる状態で走行すること」が義務付けられています。本記事では、違反の根拠と支払いの扱い、日常点検で防ぐ方法を整理します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ナンバー灯切れが違反になる根拠

まずは、なぜ“ナンバー灯(番号灯)が切れているだけ”で違反とみなされるのか、法律上の理由を確認しておきましょう。
 

道路交通法と保安基準で定められた「灯火の義務」

ナンバープレートを照らす「ナンバー灯」は、車両の識別を目的とした照明です。道路運送車両法第41条および国土交通省が定める保安基準第36条では、夜間に車両番号を確認できる照明装置を設けることが義務化されています。
 
つまり、ナンバー灯が切れていると「車両番号を確認できない状態」と判断され、整備不良に該当します。見た目の問題ではなく、法的には「必須の保安部品」です。
 

反則金7000円の根拠と適用区分

ナンバー灯切れは「整備不良尾灯等違反」として、反則金と違反点数1点が科されます。なお、車両の種類ごとの反則金額は図表1の通りです。
 
図表1


警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表より筆者作成
 
なお、反則金は「罰金」ではなく、刑事手続に代わる行政上の制度です。支払うことで刑事罰が免除されます。
 

反則金の仕組みと放置リスク

次に、反則金を支払わなかった場合にどのような手続きやリスクが生じるのかを見ていきましょう。
 

反則金は行政処分ではなく刑事手続の代替

反則金は「支払えば刑事罰が免除される制度」であり、支払わなければ刑事手続へ移行します。刑事手続では「罰金刑」となり、前科がつくうえ、金額も反則金より高額になる可能性があります。つまり、「7000円くらいなら放置しても大丈夫」という考えは危険です。
 

悪質と判断されるケースも

整備命令を無視したり、複数の灯火が不点灯のまま走行したりすると、「故意または重大な過失」として重く処分されることもあります。
 
内閣府の「令和7年版交通安全白書」によると、灯火装置の不良など整備不良車運転は約1万9000件の取り締まりが行われており、見逃してもらいやすい軽微な違反では決してありません。
 

日常点検で確認すべき意外に見落としやすい灯火類

反則金が科せられるのを防ぐためには、日常的に「灯火類のセルフ点検」を行うことが効果的です。
 

気づきにくい「ナンバー灯」「ポジションランプ」「バックランプ」

ナンバー灯は車体の後方にあり、自分で直接確認する機会が少ないため、切れていても気付きにくい部位です。ほかに、ポジションランプやバックランプ、ウインカー片側の不点灯も整備不良に該当します。
 
簡単なチェック方法として、夜間にライトをすべて点灯させ、ナンバープレートが照らされているか後方から確認してみましょう。壁やシャッターへの光の反射を見れば、切れかけのランプも発見しやすくなります。
 

簡単にできるセルフチェック方法

月1回を目安に、以下の手順で灯火類を確認しましょう。


・エンジンをかけ、ヘッドライト・スモールライト・ナンバー灯を点灯させる
・ブレーキを踏み、ブレーキランプが左右均等に点灯しているか確認する
・ウインカーを左右に操作し、点滅速度・明るさをチェックする

家族や友人に協力してもらうとより確実です。セルフチェックを習慣化すれば、整備不良で反則金を支払うリスクを減らせるでしょう。
 
なお、ナンバー灯の交換にかかる費用の目安は、自分で交換するなら電球単体の価格は数百円、整備工場やカー用品店に交換を依頼する場合でも1000~3000円前後です。そのため、不具合に気が付いた場合には早期整備することが大切です。
 

違反を防ぐには日常点検の意識が大切

ナンバー灯が切れているだけでも「整備不良車両運転違反」として反則金7000円が科されます。支払いを怠ると刑事処分へ移行するおそれがあり、点数も1点加算されます。高くても1000~3000円前後で交換できるため、放置しておくと結果的に高くつくことになるでしょう。
 
日常点検で灯火類を確認することは、法令を守るだけでなく家計の守りにもつながります。安全と安心のためにも、定期的な点検を習慣化しましょう。
 

出典

国土交通省 道路運送車両の保安基準(2025年1月10日現在)
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
警視庁 交通反則通告制度の概要
内閣府 令和7年版交通安全白書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問