事業者による「メルカリの個人利用」が禁止に! 実質“転売ヤー”締め出しで、悪質商品も減少する?「メルカリshop・個人利用」の違いも確認

配信日: 2025.11.01
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事業者による「メルカリの個人利用」が禁止に! 実質“転売ヤー”締め出しで、悪質商品も減少する?「メルカリshop・個人利用」の違いも確認
フリマアプリのメルカリでは、2025年10月22日付で、指定した法人以外の事業者はユーザー登録及びサービスの利用ができなくなり、メルカリShopsへと移行するように利用規約を改定しました。
 
個人アカウントで商品を販売していた事業者は、従来のアカウントでは継続することができないことになります。
 
本記事では、メルカリとメルカリShopsは何が違うのか、どんな人が移行しなければならないのか、メルカリの利用規約変更で転売ヤーは減るのかどうかについて解説します。
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メルカリとメルカリShopsの違い

メルカリは、簡単に商品の売買が楽しめるインターネットのサービスです。個人で不用品を出品したり、アプリで掘り出し物を見つけて買い物したりすることができます。
 
メルカリShopsとは、法人と個人事業主が「メルカリ」内にネットショップを開設できるサービスです。初期費用や月額費用不要で運営することができ、商品が売れると発生する販売手数料や、売上金を振り込む際に発生する振込手数料も個人と変わりません。
 
メルカリでは1商品につき1出品が原則でしたが、メルカリShopsではほかのインターネットショップのように色違いやサイズ違いなど在庫管理をまとめて管理する機能が付いていたり、複数人でショップを運営できる機能が備えられています。
 
今回の利用規約の改定により、メルカリは法人の登録ができなくなりました。メルカリで自社商品を販売したい人や、せどり・転売など営利目的でメルカリを利用している事業者はメルカリShopsの登録が必要となります。メルカリShopsは、メルカリに事業者向けの便利な機能が加えられたサービスと言えるでしょう。
 

メルカリShopsに移行しなければならない事業者とは?

メルカリは、事業者はユーザー登録をできないとしていますが、具体的にどんな人がメルカリShopsへ移行しなければならないのか明記していません。
 
消費者庁が発表している「インターネット・オークションにおける『販売業者』に係るガイドライン」では、営利の意思を持って反復継続して販売を行う場合は、法人・個人を問わず事業者に該当する、と定められています。
 
屋号やブランド名でメルカリを利用している人、ハンドメイド作家など商売としてメルカリを利用している人、販売するために商品の仕入れをしている人、継続して販売している人など事業としてメルカリを利用している人は、メルカリShopsへの移行が必要となるでしょう。
 

メルカリの利用規約改定は転売ヤーに効果があるのか

今回のメルカリの利用規約改定により、事業者はメルカリShopsへの移行が必要となったことで、ネットでは「転売ヤーが実質締め出された」などとも言われています。
 
せどりや転売など、販売するために買い取った中古品を販売するためには、古物商許可証が必要です。
 
しかし、個人の一時的な出品や不用品の販売は許可が要らないため、メルカリではグレーゾーンと思われる出品が見受けられていました。メルカリShopsでは中古品など特定の商品を販売する際に許認可証の提示が必要となるため、グレーゾーン出品が少し改善されるのではないでしょうか。
 
また、メルカリShopsは個人ではなく事業者として売買を行うため、出店者は「特定商取引法に基づく表記」を守ったうえで、ショップ情報に個人情報や、送料・キャンセル料などの説明や商品の引き渡し期間、返品・キャンセルなどの特約などを記載する必要があります。
 
個人のように匿名で販売をすることはできません。匿名販売ができないことで、悪質な商売をする人や違法な商品が減るのではないかと期待されています。
 

転売ヤーの締め出しではないが、悪質な商売の減少が期待できるのでは

メルカリが、事業者をメルカリShopsへと移行するように利用規約を変更したことで、メルカリは個人が不用品を販売する目的での利用、メルカリShopsは事業者によるインターネットショップ運営の場と分けられるようになりました。
 
購入者側からは、どちらの商品も同じように見ることができるため、大きな問題はないかと考えられます。
 
ただし、ハンドメイド作家や営利目的での中古品販売など、事業としてメルカリを利用している人はメルカリShopsへの登録が必要になる場合がありますので注意しましょう。
 
せどりや転売などを行う人がメルカリを利用できなくなったわけではなく、メルカリShopsへの移行となるため全ての転売ヤーが締め出しをされたわけではありません。しかし、今回の利用規約変更で、悪質な転売や違法な商品の減少が期待できそうですね。
 

出典

株式会社メルカリ メルカリびより メルカリ利用規約改定のお知らせ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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