夫がボーナスが60万円出るので「車のタイヤ交換」をしたいと言い出した! 2年前に替えたばかりなのに「ディーラーに勧められた」とのこと…。本当に必要な出費?
この記事では、費用も安全も、後悔しないために知っておきたい判断基準をまとめました。
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目次
交換は本当に必要? 「残溝1.6mm」「製造10年」など安全基準と目安を確認
乗用車のタイヤは、法令上、残り溝が1.6mm未満になると使用限度を超えたとみなされ、車検に通らず、走行も危険とされます。この状態で走行すると、整備不良車両として道路交通法違反となる恐れがあります。
安全の観点からは、残り溝がおおむね4mmになった時点での交換が推奨されています。また、使用開始から5年を目安に点検を行い、製造から10年を経過したタイヤは、未使用であっても交換が望ましいとされています。
ゴムは経年劣化するため、使用していなくても劣化が進む点に注意が必要です。
2年前に交換済みならまずは点検! 残溝4mm、ひび割れ、偏摩耗に注目
タイヤを2年前に交換しており、走行距離が極端でなければ、一般的には交換が必要となる可能性は低いと考えられます。ただし、残溝・ひび割れ・偏った摩耗のいずれかが目立つ場合は、交換を検討しましょう。
スリップサインが露出する1.6mmは法令で定められた使用限界です。安全面からは、残り溝が4mmを下回ったら交換が推奨されます。また、前述の通り、タイヤは使用しなくても劣化が進むため、製造年数に注意しましょう。
ディーラーの提案を鵜呑みにせず、残溝の実測値、ひび割れ、偏摩耗の有無を写真付きで説明してもらうと納得度が高まります。
60万円の出費は妥当? 最新の値上げ動向と費用感を踏まえた賢い支払い方
タイヤ価格は主要メーカーが5%~10%前後の値上げを実施しており、ハイグレードや大径サイズ、セットでの工賃・保証付帯で支出が膨らむ可能性があります。
1本1万円のタイヤ価格が8%上昇すると4本で3200円の増加となる計算です。純正銘柄や窒素充填、アライメント調整、保証付帯などで合計は大きく変動します。ディーラー見積もりが高いと感じたら、同等規格で量販店や専門店の相見積もりを取り、比較を行うと適正価格が見えてきます。
点検と見積もりで必要性と費用の納得度を両立しよう
まずは、残り溝の実測やスリップサインの確認、安全目安とされる4mmの基準、ひび割れや偏摩耗の有無、製造年からの経過年数などを点検しましょう。法令やメーカーの基準を満たしていれば、すぐに交換する必要はない可能性があります。
交換が適切と判断された場合でも、近年は価格が上昇傾向にあるため、ディーラーだけでなく量販店や専門店でも同等スペックの相見積もりを取り、必要な付帯作業や保証の範囲を確認したうえで、総額を最適化するのが賢明です。
まずは数値に基づいた納得できる点検結果を確認し、そのうえで費用対効果の高い選択肢を比較すれば、安全と家計の両立が十分に可能でしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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