持病が悪化し「生活保護」を申請予定です。“家族である猫”とは、受給後も一緒に暮らせますか? 生活保護で「手放す必要がある」ものとは

配信日: 2025.11.14 更新日: 2025.11.18
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持病が悪化し「生活保護」を申請予定です。“家族である猫”とは、受給後も一緒に暮らせますか? 生活保護で「手放す必要がある」ものとは
持病の悪化などで就労できず、生活保護を受給したいと考える人もいるでしょう。しかし、生活保護は持ち家を手放す必要がある、車を持てないといった制限のかかるイメージがあります。猫(ペット)とも暮らせなくなるのではと不安に思うかもしれません。
 
ここでは、生活保護の受給要件を理解し、ペットとの共生が可能かどうかを解説します。また、生活保護を受ける場合、原則手放す必要があるものについても紹介します。
よし・こう

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

生活保護の受給条件について

生活保護は、生活に困っている人々に最低限の生活を保障するための制度です。日本では、この制度を利用するためには、いくつかの条件を満たさなければなりません。主な受給条件は以下のとおりです。
 

収入の要件

生活保護を受けるためには、収入が最低生活費に満たないことが必要です。最低生活費は、地域や家族構成によって異なりますが、基本的には生活に必要な金額が基準となります。
 

就労能力の有無

生活保護を受けるためには、就労能力がないことも重要な要件です。身体的・精神的に働けない場合や、働くことができても必要な生活費を得られない場合には、生活保護を受けることができます。
 

扶養義務者からの支援の有無

生活保護を受けるためには、扶養義務者(親、配偶者など)からの支援を受けられないことが求められます。
 

住居の条件

生活保護を受ける際の住居についても条件があります。住居費が生活保護で支給される範囲内であることが求められ、豪華な家や過剰な設備が整った住居などは認められません。
 

生活保護を受けながらペットと暮らせる?

結論から言うと、生活保護を受けている人がペットを飼うことは可能です。ただし、次の点で制約があります。
 

生活保護の受給者に対する費用の観点

ペットに関する費用(餌代、医療費、その他の飼育にかかる費用)が、大きな影響を及ぼすことがないように管理する必要があります。ペットにかかる支出が高額である場合、福祉事務所からその支出を見直すよう指摘されるかもしれません。
 
ペットを飼うことは、餌代や病院代など、定期的にお金がかかります。生活保護を受けている場合、この費用が生活費を圧迫する可能性があるため、注意が必要です。
 

住居に関する制限

ペットを飼うための住居も、生活保護を受ける場合の条件に合っていなければなりません。ペットを飼うことができる住宅に住んでいるか、その住居が生活保護の基準に適しているかどうかが重要です。
 

原則手放す必要のあるもの

ペットは条件が合えば飼えます。しかし、生活保護を受ける場合に原則として手放さなければならないとされるものがあります。なぜなら、生活保護制度が最低限の生活保障を目的としているため、無駄な支出を避けることが重要だからです。下記のようなものが該当します。
 

1. 高価な不動産(持ち家)
2. 高額な自動車
3. 貴金属や高価な宝石、金銭的価値のある動産
4. 一定額を超える貯金や預金
5. 豪華な家電や家具

 

まとめ

生活保護を受けるためには、収入が最低生活費に満たない・資産がほとんどないことが求められます。
 
ペットを飼うことは可能ですが、費用が生活費に影響を与えるときにはペットを手放す必要もでてくる可能性があります。また、生活保護を受けるためには、一定の資産や物品を手放す場合もあります。
 
生活保護を受ける場合は、生活費や資産の管理を適切に行い、福祉事務所と協力して生活に必要な支援を受けるようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者 : よし・こう
1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

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