「10万円の定期をなくした…」と同僚に相談したら「まだ磁気定期使ってるの!?」と言われ衝撃。Suica定期なら“手数料1020円”で再発行できるって本当ですか?
本記事では、磁気定期券とSuica定期券の違いや、今すぐできる対策について解説します。
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磁気定期券が再発行できない理由
使用していた定期券が磁気定期券(改札機の投入口に投入するタイプの定期券)である場合、紛失しても再発行ができません。なぜなら、鉄道会社は磁気定期券をデータで管理しておらず、紛失した定期券の利用停止措置をとることなどができないからです。
ただし、落とし物として届けられた場合は、券面に印字されている名前をもとに返却される可能性があります。定期券を紛失した際には、駅や鉄道会社に問い合わせるほか、警察で遺失届を出しておくと良いでしょう。
Suica定期券が再発行できる理由
一方、紛失したのがSuicaなどの磁気定期券であった場合、再発行が可能です。Suicaは、購入時に登録した個人情報とカードの情報がJR東日本のシステムに記録されており、紛失した際に手続きを行えば、すぐに紛失したカードの利用停止が可能だからです。
Suica定期券を再発行すると、システムに記録されている定期券情報やチャージ残高が、新しいカードにそのまま移行されます。なお、PASMOやICOCAなど、ほかの主要なICカードも基本的には同じ仕組みで再発行が可能です。
Suicaをなくしたときの手続きと費用
Suica定期券をなくしてしまった場合の手続きと費用を解説します。手続きは、主に以下の4ステップで進みます。
・ステップ1:再発行できるカードか確認する
・ステップ2:駅の窓口で利用停止の手続きをする
・ステップ3:手数料などを支払い、再発行を申し込む
・ステップ4:翌日以降に、新しいカードを受け取る
以下で、各ステップを詳しく見ていきましょう。
1. 再発行できるカードか確認する
紛失時に再発行できるのは「記名式Suica」と「Suica定期券」のみです。「無記名Suica」は再発行の対象外なので注意が必要です。
2. 駅の窓口で利用停止の手続きをする
Suica・PASMOエリアの主な駅にある「みどりの窓口」などで、紛失を申し出ます。その際、運転免許証や保険証など、本人確認のための公的証明書と電話番号が必要です。
3. 手数料などを支払い、再発行を申し込む
窓口で再発行に必要な費用を支払います。図表1に金額をまとめました。
図表1
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 再発行手数料 | 520円 | |
| 新カードのデポジット | 500円 | カード返却時に返金 |
| 合計支払額 | 1,020円 |
JR東日本 Suica 再発行より筆者作成
デポジットの500円は、カードを返却した際に全額返金されます。
4. 翌日以降に、新しいカードを受け取る
新しいカードは、申し込んだ日の翌日から14日以内に、同じ窓口で受け取ることができます。紛失当日は、別途きっぷを購入して移動する必要がある点に注意しましょう。
【補足】もし、なくしたカードが見つかったら?
一度利用停止の手続きをしたカードは、たとえ見つかったとしても二度と使用できません。ただし、駅に持っていけばデポジットの500円は返金してもらえます。
モバイルSuicaならさらに安心
カード型Suicaよりも、さらに安全で便利なのがスマホで利用できる「モバイルSuica」です。物理的なカードを持たないため、紛失時のリスクと再発行時の手間を抑えられます。カード型SuicaとモバイルSuicaの違いは図表2のとおりです。
図表2
| 項目 | カード型Suica | モバイルSuica |
|---|---|---|
| 手続き場所 | 駅の窓口まで行く必要がある | パソコンやスマホから会員サイトで完結 |
| 再発行手数料 | 520円 | 無料 |
| デポジット | 500円(返却時に返金) | 不要 |
| 合計費用 | 1,020円 | 0円 |
| 受け取り | 翌日以降に窓口で受け取り | 不要 |
| 復旧方法 | 新しいカードを発行 | 別のスマホで復旧可能 |
JR東日本 モバイルSuica 端末の紛失・盗難より筆者作成
図表2のように、モバイルSuicaはカード型Suicaと比べて紛失時のリスクや再発行時の手間を抑えることができます。スマホを紛失した場合でも、定期券のデータはアカウントに紐づいているため、新しいスマホで簡単に復旧できます。
定期券はICやモバイルを活用しよう
磁気定期券を紛失すると再発行ができずに数万円の損失となってしまう場合があります。しかし、Suica定期券であれば1020円で再発行が可能で、モバイルSuicaなら手数料も不要で手続きがさらに簡単です。
次の定期券更新の際には、より安全で便利なIC定期券やモバイルSuicaへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
JR東日本 磁気定期券を紛失してしまったのですが再発行できますか。
執筆者 : 大垣はち
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