これから一人暮らしをします。防災グッズもそろえるつもりですが、意外と高額…。防災グッズはいくらかけるべきですか?

配信日: 2025.11.15
この記事は約 3 分で読めます。
これから一人暮らしをします。防災グッズもそろえるつもりですが、意外と高額…。防災グッズはいくらかけるべきですか?
一人暮らしを始めるとき、防災グッズをそろえようと思っても「思ったより高い」と感じる人は少なくありません。地震や台風など、災害の多い日本では備えが欠かせませんが、家計に負担がかかるのも事実です。
 
そこで本記事では、「防災グッズにはいくらかけるべきか」を考えます。単なる出費ではなく、リスクを軽減する投資としての側面も踏まえ、費用の目安や優先順位、家計とのバランスを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

防災準備は支出ではなく、リスク回避の投資

防災グッズの購入をムダな出費と感じてしまうのは、災害が起きるかどうか分からない不確実性が原因です。しかし、災害発生時にはライフラインが止まり、食料や水の確保が難しくなります。そのため、緊急の出費や健康被害のリスクも存在します。
 
つまり、防災グッズの費用は「将来の損失を減らすための投資」として考えることができます。災害発生後の臨時支出を回避できれば、実質的にリターンを得ているのと同じであり、こうした支出は価値があるといえるでしょう。
 

一人暮らしの防災費用の目安

防災グッズの費用は、どの範囲まで備えるかによって変わります。
 
避難時に持ち出す「非常持ち出し袋」は、リュックサックや中身を合わせて1万~1万5000円ほどが相場です。中身は飲料水、非常食、ライト、モバイルバッテリー、簡易トイレ、衛生用品などが含まれます。
 
さらに、自宅で数日過ごすための「在宅備蓄」を用意する場合は、プラス1~2万円程度がかかります。
 
これらを合計すると、一人暮らしで最低限の備えを整える場合の総額は、2~3万円程度が一般的です。もちろん、すべてを一度にそろえる必要はなく、優先度の高いものから少しずつ準備していくのが現実的です。
 

何にお金をかけるか、優先順位をつけよう

限られた予算で防災グッズを用意するには、優先順位を明確にすることが大切です。
 
まずは、「命を守るための必需品」を最優先にしましょう。例えば、飲料水や非常食、ライト、携帯充電器、簡易トイレなどが該当します。これらは比較的安価で購入できるため、初期費用を抑えやすいです。
 
次に、生活を維持するための「自宅備蓄」を整えます。ガスや電気が止まっても食事ができるように、カセットコンロや非常食、水、ウエットティッシュ、衛生用品を準備しておくと安心です。
 
なお、防災用品には価格差が大きいものもありますが、高ければ安全というわけではありません。自分に必要な機能を見極め、コストパフォーマンスを重視して選ぶことが大切です。
 

無理のない予算で段階的に備える

防災グッズは、家計の緊急予備費の一部として考えると整理しやすくなります。例えば最初の1万円で非常持ち出し袋をそろえ、翌月以降に少しずつ自宅備蓄を充実させるなど、段階的に支出を分散させるのが賢い方法です。
 
また、ローリングストック法を活用すれば、日常生活で使う食品や水を多めに購入しながら備蓄を循環させることができます。
 
ローリングストック法とは、普段から使っている食品を少し多めに購入し、古いものから消費して新しいものを補充することで、常に新しい備蓄を保つ方法です。この仕組みにより、賞味期限切れによるムダを減らし、費用対効果を高めることができます。
 
このように一度に多額を使うのではなく、計画的に少しずつ備えることが、家計を圧迫せず安心を得るコツです。
 

防災グッズの準備は自分の命を守る防災費用から始めよう

防災グッズは、使わないまま終わるかもしれない支出です。しかし、もしものときに命を守り、災害後の生活コストを減らすためには、最も合理的な投資といえます。
 
まずは1万円前後の予算で、非常持ち出し袋と飲料水や非常食を準備することから始めましょう。その後、生活を支える備蓄や電源関連などを少しずつそろえていけば十分です。
 
家計に無理のない範囲で防災を生活の一部に取り入れることで、安心と安全の両方を手に入れることができるでしょう。
 

出典

農林水産省 もしもの災害に備える
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問