100万円で「ロレックス」購入を検討中。妻に「平社員には高すぎない?」と反対されますが“資産価値がある”と考えれば問題ないですよね? リセール価格の目安も確認
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種
腕時計にかける値段の目安
スイス時計協会FHが日本の消費者を対象に実施した「腕時計に関する消費者意識調査2016」を基に、腕時計の購入にかける一般的な金額を確認します。
「所有している腕時計の中で、お気に入りの腕時計」の購入金額を、男女別と年代別にまとめた調査結果が図表1です。全体的な傾向として、年代が上がるほど購入金額のボリュームゾーンが高額になっています。
購入金額が100万円以上と回答した人の割合は、男性が8.1%、女性は7.4%となっており、特に、男性の30代と60代以上、女性の20代と60代以上の割合が高い傾向が見られます。
図表1
スイス時計協会FH 腕時計に関する消費者意識調査2016調査結果サマリー
一方で、比較的安価な価格帯の腕時計を「お気に入り」と回答する割合も一定数います。腕時計は複数本所有する人が多いのですが、年を重ねて自分の好みが明確になるにつれ、値段の高さとは別の価値観で腕時計を選んだり、大切に使ったりしている層が一定数存在する様子がうかがえます。
腕時計の予算は、年収の5~10%程度が一般的と言われます。サラリーマンの年代別平均年収と照らし合わせると、20代の平均年収は300万円台なので腕時計の予算は15~30万円、30代は平均年収が400万円台なので20~40万円、40代と50代は平均年収が500万円台なので25~50万円程度となります。
平均的な金額だけを見ると、腕時計に100万円かけるのはやや予算オーバーと言えるかもしれません。
予算100万円で入手可能なロレックスは?
高級ブランド時計の代名詞とも言える「ロレックス」は、資産価値やリセールバリューが高いことでも知られており、人気モデルでは実勢価格が定価を大きく上回ることもあります。また、近年は円安傾向や製造コスト上昇などの影響で、定価自体が引き上げられる傾向にあります。
そうした中、予算100万円以内で買えるロレックスの定価モデルは「オイスター パーペチュアル」の一部(税込85万5800円~)などごくわずかです。しかも、カラーによっては入手困難だったり、実勢価格が定価を上回ったりすることもあるため、「定価・新品・100万円以内」での購入は難しいかもしれません。
一方、中古であれば予算に応じて幅広いモデルから選ぶことができます。ただし、条件の良い商品はすぐに売れてしまうため、人気モデルを少しでもお得に入手するためには、こまめな情報収集が欠かせないと言えるでしょう。
リセール価格
新品ではなく中古品を購入しても、リセール(換金)することが可能です。新品であればリセール率100%以上(元手以上)のモデルもありますが、中古品が100%を超えることはあまりないようです。
しかし、一部のモデルには中古品でも高いリセール率がつく場合があります。ロレックスの場合は、定番のスポーツモデルの人気が根強く需要も高いため、高値で売却される傾向が強いようです。
具体的には、「GMTマスターⅡ」「サブマリーナー」「コスモグラフ デイトナ」といったモデルです。これらは正規店価格よりも中古買取相場が上回り、中古品のリセール率も90%以上を上回ることがあります。
ただし、これらは中古品でも200~300万円台のものが多いため、初期投資の金額を多めに都合しておく必要があります。
まとめ
その人のこだわりや憧れ、高級腕時計をまとうことで表現できるステータスといった無形の価値は、単純な金額だけでは表せません。実質的な支出を抑えるために、モデルによって異なるリセール価格をあらかじめ考慮に入れた時計選びをするとよさそうです。
出典
国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
スイス時計協会FH 腕時計に関する消費者意識調査2016調査結果サマリー
執筆者 : 掛川夏
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

