【スマホ版・残クレ!?】「15万円のiPhone」を“2年で返却”の仕組みで買うと、結果的に損? 支払いが「月1円」でも安心できない…意外と知らないリスクを解説

配信日: 2025.11.18
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【スマホ版・残クレ!?】「15万円のiPhone」を“2年で返却”の仕組みで買うと、結果的に損? 支払いが「月1円」でも安心できない…意外と知らないリスクを解説
近年、契約して1年~2年後に端末を返却することで支払いの一部が免除になるというスマホの購入方法があります。
 
しかし、返却を前提としたスマホの契約は大手キャリアからの購入が必要となり、iPhoneであればApple公式よりも端末代金が高くなるケースもあることから、逆に損をしていると考える人もいるようです。
 
月の支払いが1円だとしても、本当に損をしているのでしょうか? 本記事では「スマホの残クレ」などと呼ばれている返却前提のスマホ契約が月1円だった場合は損になるのか、1円iPhoneのリスクについて解説します。
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2年で返却するスマホの契約は結果的に損をする?

大手キャリアなど各通信会社では、iPhoneなどスマホの端末を36回払いなど長期で契約し、途中でスマホ本体を返却することで残りの分割金を免除にするという仕組みを利用してスマホを購入することができます。
 
本来であれば15万円ほどかかるiPhoneが約半額で購入できるので気軽に新機種を買うことができます。
 
しかし、大手キャリアではiPhoneの価格をApple公式よりも高く設定していることや、返却時にスマホに破損や傷があった場合は2万2000円の手数料が発生することなどから、残債が免除になるスマホの契約方法は逆に損する可能性もあります。
 
iPhone16(256GB)の端末代金を比較した場合、Apple公式では13万9800円でした。大手キャリアだと同じ端末の総支払額が17万円ほどに設定されているので、Apple公式から購入するよりも高いことが分かります。
 
例えば、大手キャリアでiPhone16(256GB)を2年返却プランで契約したとします。通信料などを除き、スマホにかかる金額は3381円×23回で7万7770円となります。スマホを返却することで本来必要であった9万5040円が免除になるのでとてもお得になったように感じるはずです。
 
しかし返却時に傷があり、2万2000円の手数料がかかったとしましょう。さらに、スマホを店舗で契約した場合は店舗契約手数料がかかるのでさらに4950円がかかります。全て含めて計算するとスマホにかかったお金は10万4720円です。
 
Apple公式でiPhone16(256GB)を購入した場合、13万9800円がかかります。一見、大手キャリアの2年返却プランを利用するよりも高いと感じますが、Apple公式で購入した場合は返却する必要がありません。Apple公式で購入した場合も使い終わった端末を下取りや売却することができます。
 
仮に大手キャリアの免除金額である9万円に近い金額で端末を売却すると考えた場合、実質負担する金額は5万円ほどとなり、Apple公式でiPhoneを購入するほうが安くなることもあるのです。
 

支払いが月1円なら損にならない?

先ほど計算したiPhoneは現時点での最新機種です。各通信会社では新型iPhoneが販売されると旧モデルの支払金額を月1円にするなど安くすることがあります。
 
月1円の支払いであれば、iPhoneを2年間使用したとしてもかかる費用は24円です。iPhone本体を返却すれば残りの残債は免除になるので、お得なスマホの契約方法と言えるでしょう。
 
最新機種を持つことはできませんが、費用を抑えてiPhoneを持ちたい人にはおすすめです。
 

月1円iPhoneにもリスクがある

支払いが月1円のiPhoneには、大手キャリア指定のプランに加入するなど一定の条件があります。人によっては必要以上のプランを契約することになるので、デメリットと言えるでしょう。
 
また、月1円iPhoneは基本的に端末の返却が前提であり、返却時に破損や傷があった場合は2万2000円の手数料が発生します。紛失してしまったときは端末代金の全額支払いが必要です。
 
紛失時など買取の場合は大手キャリアが設定した端末代金を払うことになるので、結果的にApple公式よりも高くなってしまう可能性があります。月1円iPhoneはお得にスマホを持てる方法ですが、人によっては逆に損となることがあるので注意が必要です。
 

月1円iPhoneはお得だが契約前に自分に合うか確認しておこう

スマホを返すと残債が免除になるというiPhoneの契約方法は、月々の端末代の支払いを抑えられるため気軽にiPhoneを持てるというメリットはあります。
 
その反面、「Apple公式よりも高い」「破損や紛失をしないようにより一層気を使う必要がある」「指定のプランに加入するなど条件がある」といったデメリットもあるので注意が必要です。月1円という支払い価格だけで判断するのではなく、端末の価格や契約条件が自身のニーズに合っているかどうか十分確認しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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