高3の受験生がいます。受験費用だけでも大変なのに、合格後の費用が想像以上と先輩ママから聞いて不安です。実際にどれくらいかかるのでしょうか。
今回は、大学受験後にかかる入学金や授業料について確認していきます。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
国立公立大学の場合
国公立大学の場合、私立大学に比べて授業料は大幅に安くなるケースがほとんどです。また、大学や学部によっても、そこまで大きな違いはありません。ここでは、東京大学の学費をチェックしていきましょう。
入学料:28万2000円
授業料(年額):64万2960円
例えば、理科1類に4年間在籍したとすると、必要なお金は約285万円となります。理科3類(医学部)など在籍年数が6年の場合、約414万円です。
国立大学に4年間通う場合の学費は、少なくとも300万円くらいかかると見積もっておきましょう。
私立大学の理系や医学部は要注意
次に、私立大学をチェックしていきます。ここでは、慶應義塾大学と早稲田大学の学費を学部別に見ていきましょう。
入学料:20万円
在籍基本料:7万円
授業料:96万円
施設設備費:23万円
その他:1万3350円
4年間の在籍で必要となる学費合計:約530万円
入学料:20万円
在籍基本料:7万円
授業料:304万円
施設設備費:41万円
実験実習費:22万円
その他:3350円
6年間の在籍で必要となる学費合計:約2266万円
入学料:20万円
初年度授業料(年額):108万1000円
第2~4年度授業料(年額):128万1000円
4年間の在籍で必要となる学費合計:約513万円
入学料:20万円
初年度授業料(年額):158万4000円
第2~4年度授業料(年額):178万4000円
4年間の在籍で必要となる学費合計:約714万円
私立の場合、大学や学部によって授業料が大きく変わります。特に医学部や理系学部は、必要となるお金が高くなりがちです。大学費用を準備するために家計をやりくりする際には、大学や学部選びが重要なポイントになるので、事前にお子さんと確認しておくことが重要です。
私立大学文系学部に4年間通う場合、少なくとも550万円くらいかかると見積もっておきましょう。
その他必要になるお金
大学入学後にかかる費用は、入学料や授業料だけではありません。例えば、以下のようなお金が必要となります。
・教科書や参考書の購入費用
・学用品や、パソコン、タブレットなどの機器の購入費用
・親元を離れて暮らす場合、一人暮らしの引っ越し費用、家賃、仕送り
・家から大学までの交通費
・必要に応じてお小遣い(ランチ代、サークルでの活動費など)
特に、教科書や参考書、パソコン、タブレットなどの購入費用は、入学してすぐに必要となります。授業料とは別に、少なくとも20万円くらい余裕を持って見積もっておくとよいでしょう。また親元を離れて一人暮らしをする場合の引っ越し代や、賃貸で家を借りる費用も高額になりがちのため注意が必要です。
まとめ
子どもが大学に入学すると、思った以上にお金がかかると感じる方もいるかもしれません。すぐに準備できる金額ではないので、計画的に教育費を貯蓄することが大切です。
また、どうしても家計が経済的に苦しいと感じる場合、大学や国の奨学金制度を利用することを検討してみましょう。どんな奨学金制度があるのか、条件は何かなど、事前に確認しておくと安心です。
出典
東京大学 授業料、入学料、検定料の額(2025年4月1日更新)
慶應義塾大学 2025年度大学学部学費
早稲田大学 2026年度学部入学者 入学金・学費・諸会費一覧表
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
