【9連休】年末年始は「沖縄」に行きたいけど、飛行機代が「7000円→4万円」に! 旅行のために、普段の“5倍以上の料金”を払うのはもったいないですか? 高くてもお金を払う価値とは
本記事では、LCCでの航空運賃が時期によって変動する理由や、高額な時期の航空券代が「単なるムダ」なのか「価値ある投資」なのかの判断基準を解説していきます。旅行計画の参考になさってください。
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LCCでの航空運賃が大きく変動する理由は?
国土交通省が発表した「航空輸送統計」によると、2024年度の路線別輸送実績での年間旅客数1位は東京(羽田)-新千歳線の約986万人、2位は東京(羽田)-福岡線の約906万人でした。
東京(羽田)-沖縄(那覇)線は3位で約672万人と、国内でも屈指の利用者数を誇る人気路線です。需要が高い路線ほど、変動運賃制では値上がり幅も大きくなりやすい傾向があります。
普段であれば、日本のLCC(格安航空会社)を利用した羽田空港から那覇空港への航空券は、セール時や閑散期には7000円前後で手に入ることもあります。ところが、年末年始のピークシーズンになると、同じ路線・所要時間のフライトでも4万円前後になったり、場合によってはそれ以上に跳ね上がったりするのです。
なぜLCCの運賃がこれほどまでに変動するのでしょうか。日本のLCC各社は、一般的に「変動運賃制」を採用しています。これは、座席の残数や予約が入るペース(需要)に応じて価格がリアルタイムで変動する仕組みです。
年末年始は、多くの人が一斉に休みを取るため、航空会社の座席に対する需要が爆発的に高まる傾向があります。
閑散期の低価格は空席リスクを避けるための価格戦略であり、繁忙期料金は最大限の需要を価格に反映させた結果なのです。この価格差は、航空会社にとっては必然であり、市場原理に基づいた合理的な価格といえます。
しかし、消費者である私たちは「普段の数倍」という相対的な価格差に直面するため、「もったいない」という感情を抱きやすくなります。この感情を乗り越え、賢くお金を使うための考え方が必要です。
費用対効果を考えてみよう
高額な航空券代を払うことがもったいないかどうかは、「費用対効果」つまり「得られる満足度が価格に見合っているか」で判断すべきです。
(1)航空券の費用を「体験への投資」と捉え直す
普段の格安航空運賃で得られるのは、「移動が安く済む」という価値です。一方で、年末年始のように多くの人が同時期に休暇を取りやすい期間は、家族や友人と予定を合わせやすく、一緒に旅行を楽しめるという利点があります。
さらに、年末年始ならではの祝祭感や独特の雰囲気があり、その空気の中で旅行を味わえる点は、閑散期とは異なる魅力といえるでしょう。費用が高い時期であっても、こうした体験に価値を感じられるのであれば、航空券代は単なる「消費」ではなく、自分にとっての「時間や体験への投資」と考えることもできます。
(2)トータルコストで考える工夫
高騰した航空券代を相殺するために、トータルコストで考える工夫をしましょう。例えば、早朝・深夜便を利用してピーク時間帯を避けたり、ホテル代が割安な郊外を選んだり、素泊まりプランを活用したりする方法があります。
滞在中は高級レストランにこだわらず、地元の食堂やスーパーを利用するのもおすすめです。現地でしか出合えない料理や食材を楽しむことで旅行全体の満足度が高まれば、たとえ航空券代が高額でも賢いお金の使い方といえるでしょう。
まとめ
日本のLCC各社は一般的に「変動運賃制」を採用していて、閑散期と繁忙期での料金の差が数倍に及ぶこともあります。
この出費の是非を判断する基準としては「時間の価値」が考えられます。年末年始の沖縄行きLCCでの高額な航空券代は一概に「もったいない」とはいえません。なぜなら年末年始9連休は、ほかでは代えがたい特別な時間だからです。
仕事や子育てなどで多忙を極める人にとっては、まとまった休暇に旅行へ出かけること自体が大きなリフレッシュにつながる場合もあります。
高い費用を払うときは、その分最大限に楽しむという意識を持ち、翌年の年末年始に向けて「早期予約」と「予算計画」を立てることが望ましいでしょう。
出典
国土交通省 航空輸送統計年報(令和6年度(2024年度)分)概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
