実家の母の元に「携帯電話の料金が未納」という内容の不審な電話が…。音声ガイダンスに従って操作をしたらどうなる? “無料”で対策できる方法も!
高齢者世帯を中心に狙われるので、自分の親がだまされてしまう可能性があるのではないかと不安になっている方もいるのではないでしょうか。詐欺の電話に引っかからないようにするためには、手口や対策を事前に知っておくことが大切です。
本記事では、詐欺電話の手口の詳細や、ガイダンスに従ってしまうとどうなるのか、無料でできる対処法などについて解説します。
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自動音声の電話で未納料金を請求する詐欺が増えている
主に高齢者世帯を狙った特殊詐欺の手口において、近年ではあらかじめ録音された「自動音声ガイダンス」を利用した詐欺被害が報告されています。
独立行政法人国民生活センターによれば、「NTTファイナンス」や「個人情報保護委員会」といった実在の企業名・団体名を詐称し、「+18」から始まる国際電話や、非通知設定で架電されるケースあります。
NTTファイナンス株式会社が公開している、全国のお客様相談センター等に寄せられた詐欺電話に関する問い合わせの相談件数の推移グラフを参照すると、問い合わせのほとんどが自動音声による不審電話であることがうかがえます。
音声ガイダンスに従って操作をしたらどうなる?
不審な電話の音声ガイダンスでは、「利用中の回線が停止する」「未払いの料金があるため法的措置をとる」といった内容の自動音声が流れるケースが少なくありません。
NTTファイナンス株式会社が取り上げている事例では、自動音声ガイダンスに従って番号を押すと、その後担当者を名乗る人物につながり、コンビニなどで購入できる「電子マネーの番号」を求められるようです。
同社では「自動音声ガイダンスで契約関連の事項を連絡することはない」「プリペイドカード等の電子マネーで支払いを求めることはなく、その番号を聴取することもない」と注意喚起しています。
さらに、電子マネーを購入して番号を伝えた後に、今度は公的機関をかたって追加料金を支払うように命じる電話をかけてくる「劇場型勧誘」という手口もあるので注意が必要です。
また、独立行政法人国民生活センターへの2023年の相談事例では、「料金未納により裁判にかけられており、お金を支払えば裁判を止められる」としたうえで、「当日中に入金、かつ誰にも口外しないことを条件に、手数料を差し引いて後日返金する」といった手口も紹介されています。
「一時的に立て替えるだけ」と誤認させるのに加えて、口外しないことを条件にして相談できないようにさせつつ、当日中に入金するように急かすことで正常な判断力を奪う、極めて悪質なケースもあるので注意しましょう。
迷惑電話を防ぐ方法とは? “無料”で対策できる方法も!
迷惑電話に対しては、知らない番号からの電話には出ないことが最も有効です。番号通知サービスを活用し、非通知や知らない番号の電話に出ることを防ぐとよいでしょう。
さらに、固定電話で国際電話を利用しない場合は、「国際電話不取扱受付センター」を利用するのもひとつの方法です。
KDDI・ソフトバンク・NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモビジネスの5社で契約している固定電話回線に関して、国際電話からの発着信または着信の休止を無料で申し込むことができます。そもそも国際電話がかかってこないようにすることで、詐欺被害の可能性をある程度減らすことができるかもしれません。
まとめ
近年は自動音声ガイダンスでかけてくる詐欺電話が多く、電子マネーなどを購入させるケースが多いようです。ただ支払いを求めるわけではなく、「当日中に入金すれば後日返金する」といった条件を提示してくるケースも詐欺の可能性が高いため注意しましょう。
番号通知サービスや国際電話不取扱受付センターなどを利用し、そもそも不審な電話には出ないようにするのが効果的です。
出典
独立行政法人国民生活センター 覚えのない未納料金を請求する詐欺に注意!-請求に応じない!電子マネー番号を伝えない!-
NTTファイナンス株式会社 NTTファイナンスを名乗る架空料金請求詐欺にご注意ください!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
