速度超過で「1万5000円」の“反則金”を払うことに…生活が厳しく「納付は任意」とも聞くので、支払わなくて大丈夫でしょうか? せめて“分割払い”はできますか?
反則金を支払えないとどうなるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。本記事では反則金の概要や速度超過の反則金額、払えないときはどうなるのかといった内容について解説します。
FP1級、CFP、DCプランナー2級
反則金とは
反則金は、交通反則通告制度に基づいて、比較的軽微な交通違反に対して科される行政上の金銭納付(制裁金)のことです。交通違反には、無免許運転や飲酒運転といった重大な違反から一時停止違反など軽微なものまで、さまざまなものがあります。
全ての交通違反を刑事事件として扱うと、裁判所や警察の負担が大きいため、設けられているのが交通反則通告制度です。違反者は行政の制裁金として反則金を納めれば、刑事事件としての刑事罰が科されなくなります。
速度超過による反則金は9000円~3万5000円
速度超過による反則金の金額は、どの程度の速度超過をしたのかによって異なります。普通車の場合、道路交通法施行令による反則金の金額は以下のとおりです。
図表1
e-Gov法令検索 道路交通法施行令に基づき筆者作成
例えば、「最高速度40キロメートル」の道路を普通車で走行中、時速60キロメートルに達したところで取り締まりを受けて青切符を切られた場合、1万5000円の反則金が科されます。
反則金が支払えないとどうなる?
反則金の納付は「任意」とされていますが、支払わなければ刑事事件として扱われます。
反則金を支払わないでいると、催促状や督促状が届きます。これも無視していると、警察から出頭要請が届くことがあります。出頭要請にも応じなければ刑事手続きに移行し、場合によっては逮捕に至る可能性もあるため注意が必要です。
起訴されて有罪となった場合には、罰金刑などの刑事罰が科され、前科がつくことになります。
反則金が支払えないときの対処法
反則金が科された場合、刑事事件に移行されないためにも支払いに応じましょう。
支払いが困難な場合は、家族や親族、友人に相談して借りる方法もありますが、親しい人とお金の貸し借りをすると、金銭トラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。返済計画を事前に伝えるなど、相手を不安にさせないような対応が必要です。
9000円から3万5000円の反則金を素早く支払うなら、即日払いのアルバイトを数回こなすという方法もあります。また、自宅にあるブランド品などを中古買い取り店に持ち込むことでもお金を準備できるかもしれません。なお、反則金の分割払いは認められていません。
まとめ
反則金が科された場合、支払わないでいると催促状や督促状が届き、それでも支払わないと刑事罰に移行する可能性があります。反則金が科されたら、刑事罰に移行する前にすぐ支払いを済ませましょう。
出典
e-Gov法令検索 道路交通法施行令
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

