新幹線で「荷物置き場付き座席」を予約したのに、ほかの乗客に“スペースを占領”されていた! 自分で直接「どけてください」と言うのはNGでしょうか…?

配信日: 2025.11.25
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新幹線で「荷物置き場付き座席」を予約したのに、ほかの乗客に“スペースを占領”されていた! 自分で直接「どけてください」と言うのはNGでしょうか…?
旅行や出張で大きなスーツケースを持って新幹線に乗るとき、「特大荷物スペース付き座席」を予約する人もいるでしょう。ところが実際に乗車してみると、すでに別の乗客が荷物を置いていて自分のスペースが使えないといったこともあるかもしれません。
 
予約しているのに、荷物スペースが使えない場合、どのように対応すればよいのでしょうか。本記事では新幹線でのトラブルを防ぐためのポイントを解説していきます。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

「特大荷物スペース付き座席」とは?

東海道・山陽・九州新幹線では、2020年5月から、3辺の合計が160センチメートルを超える「特大荷物」を車内に持ち込む場合、特大荷物スペース付き座席の予約が必要になりました。
 
予約が必要なのは、大型スーツケースやベビーカー、楽器ケースなどで、3辺の合計250センチメートル以内までが利用対象です。「特大荷物スペース付き座席」は、一部指定席車両の最後部座席に設置されており、予約時にこの座席を選択すると、座席後方の荷物スペースが優先的に利用できる仕組みになっています。
 
特大荷物を予約せずに持ち込むと、車内で1000円の「特大荷物持込手数料」を支払うことになります。また、荷物スペース付き座席以外にも、一部のデッキに「特大荷物コーナー」も設けられています。
 
荷物スペース付き座席が予約できない場合は、こちらを利用しましょう。なお、「特大荷物コーナー」は、2025年7月1日乗車分より、試行的に事前予約不要の荷物置場となっています。
 

他人にスペースを占領されていたときの対処法

せっかく特大荷物スペース付き座席を予約しても、当日その場所に他人の荷物が置かれていることがあります。その場合は、自分で直接注意せず、車掌や乗務員に相談するようにしましょう。
 
JRの公式サイトでも、「他の方の荷物で使用できない場合は、乗務員にお申し出ください」と記載されています。
 
乗務員に伝えることで、状況を確認し、必要に応じて荷物の移動を依頼してくれるため、トラブルにならずに解決することができるでしょう。また、乗務員に伝える際には、自分がその座席を予約していることが分かる指定券を見せるとスムーズです。
 
自力で早く解決したいと思うかもしれませんが、自分で注意したり、無断で荷物に触れたりする行為はトラブルや誤解の原因になりやすいため避けたほうがいいでしょう。
 

トラブルを防ぐためのポイント

特大荷物スペース付き座席は数が限られているため、繁忙期にはすぐに満席になることもあります。旅行の予定が決まったら、早めの予約を心がけましょう。また、自分の荷物が特大荷物に該当するかを事前に確認することも大切です。荷物が多い旅行の際は、宅配便で事前に送るという方法も検討してみましょう。
 
最後部席は、以前からリクライニングが気兼ねなくできる座席だと人気ですが、荷物が少ない場合は通常座席を利用し、大きな荷物やベビーカーユーザーのために予約を譲るという思いやりも持てるといいですね。
 

車内のトラブルは乗務員への相談を

特大荷物スペースは「早い者勝ち」ではなく、予約者が優先して使える場所です。ほかの乗客が使っていた場合でも、感情的にならず、まずは車掌や乗務員に相談するのが安全で確実な方法です。
 
また、制度の仕組みや荷物のサイズ区分を理解し、余裕をもって予約しておくことで、当日のトラブルを未然に防ぐことができます。新幹線を利用する際はルールを守り、安全で快適な旅を楽しみましょう。
 

出典

東海旅客鉄道株式会社 東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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