近所のコンビニに「小銭からお札への“逆両替”大歓迎」との張り紙が。普通は“手数料”がかかると思うのですが、なにかお店に「メリット」があるのでしょうか?
近年では、キャッシュレス決済の普及による小銭不足に対応するため、店舗によっては硬貨を紙幣に両替する“逆両替”を歓迎する場合もあるようです。
本記事では、両替や、硬貨の入出金などにかかる手数料について分かりやすく解説します。
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両替には手数料がかかるのが一般的
通常、銀行での両替には手数料が発生します。表1は、主な銀行における窓口で両替を行う際の、取引枚数に応じた手数料一覧です。
表1
| 銀行名 | 手数料 | |||
|---|---|---|---|---|
| 1~10枚 | 11~500枚 | 501枚以上 | ||
| 株式会社三菱UFJ銀行 | 550円 ※口座を持っている場合は 無料 |
770円 | 500枚毎に770円を加算 | |
| 株式会社三井住友銀行 | 330円 ※口座を持っている場合は 220円 |
770円 | 501枚~1000枚: 1540円 |
1001枚以上: 500枚毎に770円 |
| 株式会社みずほ銀行 | 770円 ※口座を持っている場合は 無料(1日1回限り) |
990円 | 1980円 (以降500枚毎に990円加算) |
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| 株式会社りそな銀行 | 220円 | 770円 | 501枚~1000枚: 1540円(以降500枚毎に770円加算 |
|
※筆者作成(2025年11月現在)
上限はありますが両替先の銀行に口座を持つ場合、両替手数料が無料、または割引になる銀行もあるようです。しかし、基本的に両替は有料です。そのため、一定枚数の硬貨を確保しておかなければならないコンビニなどの店舗にとって、“逆両替”は手数料を抑えるメリットがあると考えられます。
大量の小銭を入金するのも手数料がかかる
近年、両替のみならず、大量の小銭を入金・振り込みする際にも「大量硬貨取扱手数料」がかかります。表2は、主な銀行での窓口における大量硬貨取扱手数料一覧です。
表2
| 銀行名 | 手数料 | |||
|---|---|---|---|---|
| ~100枚 | 101~500枚 | 501~1000枚 | 1001枚以上 | |
| 株式会社三菱UFJ銀行 | 無料 | 550円 | 1100円 | 1650円 (以降500枚毎に550円加算) |
| 株式会社三井住友銀行 | 無料 | 550円 | 1100円 | 以降500枚毎に550円加算 |
| 株式会社みずほ銀行 | 無料 | 550円 | 1320円 | 1980円 (以降500枚毎に660円加算) |
| 株式会社りそな銀行 | 660円 (1日1回100枚まで無料) |
1320円 | 1001~1500枚: 1980円(以降500枚毎に660円加算) |
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※筆者作成(2025年11月現在)
いわゆる「500円玉貯金」などで大量の小銭が手元にある場合、一度に振り込みや入金を行おうとすると手数料が発生するケースもあります。ATMでの手数料は無料としている銀行もある一方で、ATMでの硬貨取り扱いを終了している銀行もある点には注意しましょう。
なるべく手数料を抑えて“両替”や“逆両替”をする方法
手数料をなるべく抑えて両替・逆両替を行いたい際は、以下のポイントをおさえましょう。
・無料の範囲で行う
両替は、口座を保有している銀行で、手数料が無料になる範囲内で少しずつ行うのがおすすめです。また、硬貨を入金する際は、ATMにおける取引であれば大量硬貨取扱手数料を無料としている銀行もあります。ただし、取り扱いできる硬貨の枚数に制限があることがあります。
・一度口座入金してから引き出す
逆両替をする際は、枚数によっては一度硬貨を口座に入金し、その後に紙幣で引き出すことで、手数料を抑えつつ逆両替を行うことが可能な場合があります。
まとめ
両替を銀行で行う場合、通常は手数料がかかります。また、大量の硬貨を振り込み・入金する際には大量硬貨取扱手数料が発生することがあります。どちらも取引枚数などに応じて計算されるため、手数料を抑えたい場合は無料の範囲内で少しずつ行うのがおすすめです。
また昨今、両替手数料を抑えるために、逆両替を歓迎している店舗も見受けられます。店舗によって対応は異なるため、利用時には配慮が必要ですが、逆両替をうまく活用すると小銭整理に役立つかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
