裏と表で刻印の角度がズレている「昭和56年の100円玉」を発見! 友人から「10万円以上するかもしれない」と言われたのですが、そんなにレアなのでしょうか?

配信日: 2025.11.26
この記事は約 3 分で読めます。
裏と表で刻印の角度がズレている「昭和56年の100円玉」を発見! 友人から「10万円以上するかもしれない」と言われたのですが、そんなにレアなのでしょうか?
流通している貨幣のなかには、デザインの角度がズレているものや見た目が通常と異なるものもあります。こうした貨幣はものによっては高い価値があるとされるため、もし見つけたときは一度買い取り価格を調べてみるとよいでしょう。
 
今回は、裏と表でデザインの角度が異なる貨幣やその価値、また通常とは異なる貨幣を見つけたときの対応などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

裏表でデザインの角度が異なる硬貨は「傾打エラー貨幣」

発行される貨幣のなかには、印刷に何かしらの異常が発生するケースがまれにあります。こうした貨幣は「エラー貨幣」あるいは「エラーコイン」と呼ばれ、ものによっては高値で取引される場合も少なくありません。
 
エラー貨幣のうち、裏と表で刻印されているデザインの角度がズレているものを「傾打エラー貨幣」または「角度ズレ貨幣」と呼びます。角度以外は正常なため、一目見ただけでは気付きにくいとされるエラー貨幣です。
 
気付きにくいことから、回収や売却をされずに通常の貨幣と同じように流通している場合も多いとされています。もし傾打エラー貨幣かもしれないと感じた際は、同じ種類の別の貨幣と見比べてみるとよいでしょう。裏表で比べた際に、デザインの角度がズレていると傾打エラー貨幣の可能性があります。
 

「傾打エラー貨幣」の価値

傾打エラー貨幣は、デザインのズレている角度が大きいほど価値が高くなるといわれています。ただし、デザインのズレだけでなくその貨幣が発行された年度や貨幣そのものの金額によっても金額は変わるでしょう。
 
例えば、とある買い取り業者では、令和7年11月時点で傾打エラー貨幣を以下の金額で買い取っていました。
 

・昭和36年50円玉、傾斜130度:7万7000円
・昭和56年100円玉、傾斜約85度:12万円
・昭和40年50円玉、傾斜90度:9万5000円
・昭和24年穴なし5円玉、傾斜180度:10万円
・平成6年500円玉、傾斜120度:6万5000円
・昭和64年500円玉、傾斜180度:15万円
・昭和30年1円玉、傾斜160度:6万5000円
・昭和24年1円玉、傾斜180度:2万3000円

 
なお、実際の買い取り価格は貨幣の状態や買い取り業者によって変わる可能性があります。もし売るつもりであれば、複数の買い取り業者に見積もってもらい、納得できるところで売却するとよいでしょう。
 

エラー貨幣は査定に出してから対応を決める

エラー貨幣を見つけたときは、まず査定に出した方がよいでしょう。エラー貨幣のなかには、発行時のエラーではなく第三者が意図的にエラーを作り出しているケースがあるためです。
 
財務省によると、もし意図的に偽造された貨幣を使用すると偽造通貨・変造通貨の行使罪として無期または3年以上の懲役に科される可能性があります。
 
また、貨幣自体は偽造でなかったとしても、本物の貨幣にわざとエラー貨幣のように加工をされている可能性もゼロではありません。貨幣をわざと傷つけたり加工したりすると、貨幣損傷等取締法違反となり1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金が科されます。
 
もしこうした偽造のエラー貨幣を売ろうとしたり使用したりすると、トラブルにつながるかもしれません。見つけた時点で査定に出し、真贋鑑定を受けて鑑定書を作ってもらえば、トラブルも防げるでしょう。
 
偽造コインだった場合は、最寄りの警察へ届け出ましょう。
 

ものによっては希少性があり、10万円以上の価値が付く可能性もある

裏と表でデザインの角度が違う貨幣は傾打エラー貨幣と呼ばれ、エラー貨幣のひとつとして高値で買い取ってもらえる可能性があります。ただし、角度や発行年、貨幣そのものの金額などによって価値は変動します。また、買い取り業者によっても買い取り価格は変わるため、複数の業者で見積もってもらうとよいでしょう。
 
なお、エラー貨幣は偽造されるケースもあるため、見つけた場合はまず専門業者に査定をしてもらい、本物であるという鑑定書を保有しておくと、売却時のトラブルを防ぎやすくなります。もし偽物だったときは、使わずに警察へ届けましょう。
 

出典

財務省 偽物のお金(偽札・偽貨)を作ったり、偽物のお金やコピーしたお金を使用したりするとどうなりますか
e-Govポータル法令検索 貨幣損傷等取締法 (昭和二十二年法律第百四十八号) 第一項、第三項
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問