2028年頃導入予定の「新マイナンバーカード」、現行カードとの違いは? 切り替えないと「マイナ保険証」が使えなくなる!?
健康保険証や運転免許証といった身分証明書としてだけでなく、確定申告やパスポート、引越し、子育てなどのオンライン申請、民間サービスの申し込みなど、さまざまなシーンでの活用が進んでいます。
マイナンバーカードには10年、電子証明書には5年の有効期限があります。有効期限を過ぎた場合、「マイナ保険証」などが利用できなくなるため注意が必要です。
本記事では、2028年に導入予定である「新マイナンバーカード」の特徴や現行カードとの違いを解説します。
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2028年に「マイナンバーカード」の刷新が予定されている
現行の「マイナンバーカード」には、有効期限があります。カード発行時の年齢が18歳以上の場合、マイナンバーカードの有効期限は「発行から10回目の誕生日まで」です。カード発行時に18歳未満だった人は、「発行から5回目の誕生日まで」が有効期限となります。また、電子証明書の有効期限は、年齢に関係なく5年です。
発行開始時期の2016年に発行した人は、2026年が「カード本体の有効期限」となります。多くの人が有効期限を迎える2026年秋頃に、新しいマイナンバーカードの刷新が予定されていました。
しかし、デジタル庁の「デジタル社会の実現に向けた重点計画・情報システム整備計画・官民データ活用推進基本計画の変更について」では、システム対応などに十分考慮し、2028年度中の導入を目指すと発表されています。
「マイナンバーカード」刷新の理由と現行カードとの違い
マイナンバーカード刷新の理由は、「機能拡充」と「暗号化方式を変更することによるセキュリティ向上」が挙げられます。デジタル庁の資料「次期個人番号カードタスクフォース最終とりまとめ」によれば、変更予定は以下のとおりです。
・券面から「性別」表記が削除、ICチップのデータのみに変更
・「日本国」表記が追加。国の保証の下に発行されていることを明確化するために検討
・デザインが変更され、文字が読みやすくなる
・電子証明書の有効期限が5年から10年に延長、カード本体の有効期限と同一に
・更新の期限は10回目の誕生日の1ヶ月後を有効期限とする
・次期カードでは4桁と6桁以上、2つの暗証番号設定へ(現在4つの暗証番号の設定が必要)
・手続き面では、パスポートを参考に、有効期限の1年前から更新申請可能に(現行カードは3ヶ月前から)
「新マイナンバーカード」でも変わらず「マイナ保険証」は使える
「新マイナンバーカード」でも「マイナ保険証」などの既存機能は利用できる見通しです。ただし、次期カードの発行が開始されるのは「2028年中が目途」とされているため、それ以前に更新が必要な場合は注意する必要があります。
現行カードの電子証明書に使われている暗号アルゴリズムの一部は、デジタル庁などが共同運営する「CRYPTREC」の設定基準により、2031年1月1日以降は推奨リスト外となります。
このため、電子証明書の更新方法や運用ルールが見直される可能性があります。政府がどのような移行措置を設けるかは現時点では確定していないため、デジタル庁の発表を注視する必要があります。
まとめ
マイナンバーカードは有効期限が切れると、健康保険証やオンラインでの行政手続き、民間サービスの申し込みなどができなくなる可能性もあります。ご自身のマイナンバーカードの有効期限を確認し、更新を忘れないようにしましょう。
※2025/11/27 タイトルを一部修正いたしました
出典
デジタル庁 マイナンバーカードおよび電子証明書の有効期限・更新
デジタル庁 デジタル社会の形成に関する重点計画・情報システム整備計画・官民データ活用推進基本計画の変更について(1ページ、57ページ)
デジタル庁 次期個人番号カードタスクフォース 最終とりまとめ(1~6ページ、9ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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