新幹線の「自由席」が“満席”で座れない! 親子連れに「お子さんを膝に座らせて…」と言うのはダメですか? まだ「料金無料」の年齢で、そこまで負担にならないと思うのですが…

配信日: 2025.12.02
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新幹線の「自由席」が“満席”で座れない! 親子連れに「お子さんを膝に座らせて…」と言うのはダメですか? まだ「料金無料」の年齢で、そこまで負担にならないと思うのですが…
新幹線を利用する際、料金の節約などの理由で「自由席」を利用せざるを得ない場合もあるでしょう。立ち乗りを覚悟していても、無料の幼児が親と並んで座っているのを見ると、「膝に乗せてくれれば1席空くのに」と思うかもしれません。
 
満席で座れない状況の場合、母親に「子どもを膝の上に乗せて」とお願いすることはできるのでしょうか。
 
本記事では新幹線で混雑したときに乳幼児を膝の上に乗せるようにお願いできるのか、乗車後に自由席から指定席に変更できるのかを解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

乳幼児は新幹線の乗車料金が無料

JRでは、1歳未満の子どもを「乳児」、1歳~6歳未満の子どもを「幼児」と定義しています。乳幼児に関しては新幹線の乗車料金は基本的に無料です。
 
ただし、保護者1人につき乳幼児の無料は2人までと制限があります。また、グリーン席や指定席を利用する場合は、乳幼児であっても所定の料金が必要になります。
 
つまり、親1人と子ども1~2人で自由席を利用する場合、親1人分の料金だけ支払えば3人とも乗車できます。
 

自由席は「早い者勝ち」だから乳幼児でも席に座れる

自由席が満席の場合「乳幼児は膝に乗せてほしい」と思う人もいるかもしれませんが、そのような強制はできません。
 
まず、前提条件として自由席は誰でも自由に座れる、平たく言えば「早い者勝ち」の席です。JRの規定にも「乳幼児は自由席を利用できない」といった記載はありません。
 
じっとしていないことが多い乳幼児をずっと膝の上に座らせるのはつらいと感じる人もいます。また、子どもがいればスケジュール通りの移動ができないことも多く、指定席の確保ができない人も多いでしょう。
 
このような事情から、長時間の移動で乳幼児を常に膝の上に座らせるのは難しく、あくまで親の善意であることを周囲が認識する必要があります。
 

乗車後に料金を払うと指定席に座れる?

自由席が混雑している際に、どうにかして座りたい場合は自由席から指定席に変更する方法があります。乗車前の変更だけでなく、乗車後でも条件を満たせば指定席券への変更も可能です。
 
乗車後に自由席券を指定席券に変更したい場合、車掌にその旨を申し出ましょう。自由席券と指定席券との差額を支払えば、車掌が指定する空席に座れる場合があります。
 
例えば、JR東海の東京-名古屋間の新幹線「のぞみ」の指定席の乗車券は6380円、特急料金は4920円で合計1万1300円、一方、自由席の乗車券は6380円、特急料金が4180円で合計1万560円です。
 
上記の例では、差額740円を支払った上で席に空きがあれば指定席に座れる可能性があります。
 
指定席券に変更することで自由席のように「早い者勝ち」にならず、確実に座れるというメリットがあります。
 
ただし、乗車後の変更の場合、指定席への変更ができない可能性もあるため注意が必要です。車内が混雑している場合、指定席に空席があっても予約済みの席であり、途中駅での乗車が予定されている場合は購入できません。
 

まとめ

自由席は基本的に「早い者勝ち」であり、乳幼児でも自由に座ることができます。親が子どもを膝に乗せるのはあくまで任意であって強制はできないため、座りたいならほかの方法を検討したほうが良いでしょう。指定席に空きがあれば、車掌に特急料金の差額を支払うことで、自由席から指定席に変更できる可能性もあります。
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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