「故人の回線契約」を携帯ショップで解約できないという噂を耳にしました。高齢の母には「プリペイド式携帯」に変えてもらうべき!? 多少は“節約”にもなるでしょうか?

配信日: 2025.12.02
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「故人の回線契約」を携帯ショップで解約できないという噂を耳にしました。高齢の母には「プリペイド式携帯」に変えてもらうべき!? 多少は“節約”にもなるでしょうか?
SNSなどで「携帯ショップで故人の携帯回線契約の解約ができなかった」という体験談のような、真偽不明の情報が出回ることがあります。そのため、高齢者の方に普通のスマホを持たせることに不安を覚え、プリペイド式携帯を契約しようと考えている方もいるかもしれません。
 
本記事では、故人の回線契約が解約できないという噂の真相やプリペイド携帯の概要と注意点を解説します。なお、この記事中の端末価格やサービス料金などは2025年11月の記事執筆時点の情報となります。
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「故人の回線契約」の解約には確認書類が必要

結論から述べると、故人の回線を解約できないという事実は確認できませんでした。では、なぜそのような噂が出回っているのでしょうか。
 
まずは、国内大手キャリアの株式会社NTTドコモを例に、故人の回線を解約する方法を紹介します。契約者死亡の際の解約における必要書類は以下の3点です。
 

1.死亡の事実が確認できるもの
2.ドコモUIMカード/SIMカード
3.来店する人(手続きをする人)の本人確認書類

 
死亡の事実が確認できるものには住民票(除票)をはじめとする自治体から取得可能な書類のほか、埋葬(火葬)許可証や死亡診断(検案)書などの書類も含まれます。ただし、書類によっては契約者の本人確認書類(原本)が必要になるかもしれません。
 
提出書類によっては、契約者(故人)の本人確認原本を求められるケースがあるようです。この確認が厳格なため、解約できないという誤解や噂が生じた可能性があります。
 

通話のみなら「プリペイド携帯・スマホ」はキャリア契約と比べてお得な可能性も

プリペイド式で携帯電話・スマホを利用する場合、本体込みのプリペイド方式と、SIMカードのみのプリペイドSIMの2つの方法があります。しかし、携帯・スマホのプリペイド方式は大手キャリアではほとんど取り扱いがなく、端末有で購入可能なのはソフトバンクの「シンプルスタイル」プラン対応の一部機種のみです。
 
端末代金はスマートフォン「moto g53s 5G」が3万5200円、フィーチャーフォン「Simply」が6578円となっています。なお、契約の際は別途契約事務手数料が必要です。特に、フィーチャーフォンの場合は端末代金も安いため、うまく活用すれば節約も見込めるでしょう。
 

「プリペイド携帯」利用時の注意点

ここからは、プリペイド携帯を利用する際の注意点を3つ紹介します。
 

1.「かけ放題」が利用できない

ソフトバンクのシンプルスタイルは、通話料が全国一律で6秒あたり9.43円です。通話かけ放題プランは利用できないため注意しましょう。
 

2.プリペイド残高のチャージに有効期限がある

有効期間が終了すると残高が残っていても無効となり、110番や119番などの緊急通報以外発信できなくなります。この期間でも360日間は着信が可能ですが、期間内に再チャージしなかった場合は回線が解約されます。
 

3.データ通信を利用する場合は割高な恐れも

先述の2機種で4Gパケット通信やS!メール(MMS)・SMSやソフトバンクWi-Fiスポットを利用するためには、パケット定額サービスへの加入が必要です。シンプルスタイル(4Gスマートフォン)専用パケット定額サービスの料金をまとめました。
 

・200MBプラン(2日間有効):990円
・700MBプラン(7日間有効):2970円
・3GBプラン(30日間有効):5478円

 
自動解約となるプリペイド携帯は便利といえますが、プリカ期限切れやチャージの仕組みなど高齢者が利用するにはやや複雑な注意点も存在します。
 

まとめ

故人の回線は解約できるものの、提出した書類によっては故人の本人確認が必要な場合があります。そのため、回線契約時の解約がスムーズにいくか心配な方は、自動解約されるプリペイド端末の利用も一つの選択肢です。
 
ただし、チャージの仕組みや期限切れなど高齢者が使用するにはやや煩雑な注意点も存在するため、乗り換える前にはよく検討しましょう。
 

出典

株式会社NTTドコモ ご契約者の死亡による解約
ソフトバンクグループ株式会社 シンプルスタイル
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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