義実家に「手土産のお菓子」持参で夫と帰省! 後日ママ友に「食費とかあるし、お金じゃないと失礼」と言われた…現金はむしろ“抵抗がある”のですが、何が正しいのでしょうか?
本記事では、統計データを基に負担の目安を整理し、気持ちよく渡す対応を考えます。
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級
義実家での滞在はどれくらい負担が増える?
総務省統計局の「家計調査報告(二人以上の世帯)」によると、2025年9月の1ヶ月あたりの消費支出は30万3214円です。このうち、「食料」に分類される支出は9万3134円で、1日あたりに換算すると約3000円になります。
この数値を踏まえると、義実家に3日滞在した場合の食費は単純計算で約9000円、4日で約1万2000円の負担になります。家族の人数が増えるほど、この金額はさらに大きくなります。
特に子どもがいる家庭では、飲料やおやつの消費が増えやすくなります。加えて、調理回数や時間が増えることで、光熱費の負担増につながる可能性があります。
物価上昇も影響しています。総務省の消費者物価指数によると、食料(生鮮食品を除く)の指数の前年同月比上昇が続いています。食材や飲料の価格が上がりやすい状況が続く中、義実家が家族分を用意する負担は決して小さくないと考えられます。
家庭ごとに違う滞在費の考え方
帰省時の手土産は2000~5000円程度を購入する家庭が多い、という民間企業の調査結果があります。また、3日以上の滞在では、手土産に加えて食材を持参したり、外食を負担したりする人も一定数います。
手土産や滞在費の考え方には、地域差もあります。現金を直接渡すこと(受け取ること)に抵抗を感じる家庭もあるため、「気持ちとして追加で何かを負担する」形が選ばれやすいと考えられます。家庭ごとに対応方法が分かれる背景には、多様な慣習が影響しているのではないでしょうか。
受け取ってもらいやすい“負担の仕方”とは
一般的には、1~2日の短期滞在であれば、手土産のみで問題ないといえるでしょう。滞在費を渡すべきか悩む場合は、滞在日数と義実家との関係性を基準に考えると整理しやすくなります。
次のような方法は、現金を直接渡すよりも受け取ってもらいやすいケースが多いとされています。
物品で負担を分散する
事前に食材や飲料を購入して持参したり、お菓子や日用品を多めに持参したりすることで、義実家の出費を抑えられます。
滞在中の支払いを行動で肩代わりする
外食を一度負担することで、現金の授受を避けつつ、実質的な滞在費の一部を分担できます。
現金を渡す場合
現金を渡す場合、過度な負担にならない範囲で感謝の気持ちが伝わりやすい方法として、「少しですが」と添えて数千円程度を渡すのがいいかもしれません。
まとめ
物価上昇が続く状況では、義実家への数日の滞在でも食費は以前より負担が大きくなりやすいと考えられます。一方、現金のやり取りが双方にとって抵抗を感じる場合もあります。
滞在費をどう負担するかは、家庭ごとの価値観によって異なるため、一律の正解はありません。過度に負担を押しつけず、相手に気を遣わせない範囲でできることを選択することが大切です。
食材の持参や外食の負担など、家庭ごとの関係性に合わせ、感謝の気持ちが伝わる形でサポートすることが、気持ちよく過ごせる帰省や訪問につながります。
出典
総務省 家計調査報告(二人以上の世帯)-2025年(令和7年)9月分―
総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)9月分
執筆者 : 今みなみ
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級
