同僚の結婚式に参列しご祝儀“3万円”を払ったのに、私の時は「出席できないけどおめでとう」だけ…相手に「ご祝儀を払って」というのは失礼でしょうか?

配信日: 2025.12.10
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同僚の結婚式に参列しご祝儀“3万円”を払ったのに、私の時は「出席できないけどおめでとう」だけ…相手に「ご祝儀を払って」というのは失礼でしょうか?
結婚式に参列してご祝儀を包んだものの、自分の結婚の際には相手からご祝儀がなかった――職場や友人関係ではしばしば耳にする悩みかもしれません。
 
「不公平では?」と感じる一方で、自分からご祝儀を求めることが失礼にあたらないか迷う人もいるでしょう。ご祝儀は決まった制度ではなく慣習であり、相手の状況によって対応が大きく分かれる領域です。
 
本記事では、ご祝儀の考え方、相手に伝えるべきかどうかの判断基準、そして人間関係を損ねない向き合い方について整理します。
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ご祝儀は決まりではなく「慣習」――相手の事情で金額も対応も変わる

まず前提として、ご祝儀は定められた義務ではなく、日本の慣習として続いている“お祝いの気持ちを金銭で表す行為”にすぎません。そのため、必ず金銭を渡さなければならない、という決まりは存在しません。
 
一般的には、招待された式に出席できない場合でも、1万円程度を包む、もしくは品物を贈るという対応がよく見られますが、これはあくまで「そうする人が多い」という慣習的なものにすぎず、全員が同じ行動をとるわけではありません。
 
家庭の事情や経済状況、タイミング、または親しい関係かどうかなどによっても対応は異なります。
 

相手に「ご祝儀を払って」と伝えるべきか? 原則は“言わない”が正解

ご祝儀は本来“自発的なお祝いの気持ち”であり、相手に請求する性質のものではありません。
 
そのため、一般的なマナーの観点では「ご祝儀を払ってほしい」「自分のときも同額を渡してほしい」と直接伝えることは避けるのが無難です。金額を求められると、多くの人は負担感や気まずさを覚え、人間関係が悪化するリスクが高いためです。
 
また、相手が式に参列できなかった理由が、家庭の事情、経済状態、仕事の都合などにあった場合、金銭を求められることで負担が大きくなり、関係がこじれる可能性があります。請求することは相手の面子や気持ちに触れる場合もあるため、慎重な判断が必要となります。
 
ただし、極めて親しい友人同士で「本当は渡したかったのにタイミングがなかった」となるようなケースでは、雑談の中で自然に伝わる場合もあります。
 
とはいえ、その際も「請求」ではなく「気持ちを共有する程度」にとどめることが大切です。
 

もやもやの解消にはどう向き合う? 見返りを前提にしない考え方が大切

今回のように、「こちらは3万円包んだのに、向こうからは何もない」という不公平感は、多くの人が抱きやすい感情でしょう。
 
しかし、ご祝儀はお祝いの気持ちを表すものであり、対価性を求める性質のものではありません。相手の事情が分からない中で見返りを前提にすると、関係がぎくしゃくする原因にもなりかねません。
 
むしろ、ご祝儀を包んだ時点で「自分は相手を祝福したい気持ちがあった」と整理し、そこで役割を終えたと考える方が精神的にも健全です。地域や家庭による価値観の違いもあるため、相手に悪意があるとは限りません。
 
どうしても気持ちが整理できない場合は、式に参列した際にかかった交通費や服装代などを含め、自分がどこまで負担するのが自然かを改めて考えてみることで、今後の付き合い方や金銭の使い方の基準が見えてくることもあります。
 

まとめ

ご祝儀はあくまで慣習であり、相手に金銭を求める性質のものではありません。同僚が自身の結婚式に参列しなかったからといって、必ずご祝儀を渡すべきというルールはなく、相手の事情や価値観によって対応はさまざまです。
 
不公平感が残ったとしても、請求という形で伝えることは人間関係に影響を与える可能性が高く、避けるのが望ましいといえます。今後は、自分がどの程度の金額を無理なく包めるのか、金銭に対するスタンスを整えておくことで、気持ちの負担が軽くなるでしょう。
 
ご祝儀は「相手を祝う気持ち」が中心です。見返りを前提にせず、関係性を大切にした判断をすることが、長い目で見て最も納得のいく選択につながります。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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